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文献詳細

雑誌文献

臨床検査48巻6号

2004年06月発行

文献概要

今月の主題 小児の成長・発育と臨床検査 話題

川崎病

著者: 知念詩乃1 鮎沢衛1

所属機関: 1日本大学医学部小児科

ページ範囲:P.677 - P.683

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 1.はじめに
 川崎病は,1967年に川崎によってまとめられた4歳以下の乳幼児に好発する原因不明の急性炎症性疾患である1).発症者数は徐々に増えつつあり,最近5年間は年間約8,000人と報告され2),小児の日常診療では比較的よく遭遇する疾患である.約4~6週間で沈静化する全身の中小動脈の血管炎と考えられており,無治療の場合には,発症者の20%前後に,冠動脈の拡大や瘤状の変化(冠動脈瘤)を合併するため,的確な診断と治療によって,これらの冠動脈病変を防止し,後遺症を最小限にとどめるように管理することが重要である.
 川崎病の診断は,診断の手引き3,4)をもとに,臨床症状によって決定される(表1)が,臨床検査として,心電図,胸部X線,断層心エコー図,血液生化学検査,血清検査,尿検査,髄液検査などの所見が参考条項として診断の手引きの文中に挙げられている.これらをはじめとして,川崎病の診療において,確定診断や,治療効果の判定のために各検査結果は考慮すべき重要な意義をもっている.主な検査所見とその注意点について述べたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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