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シリーズ最新医学講座・Ⅰ 転写因子・9
転写因子と内分泌疾患Ⅰ:下垂体および甲状腺―転写因子異常症のモデル疾患:PIT1異常症
著者: 巽圭太1
所属機関: 1大阪大学大学院医学系研究科生体情報医学(臨床検査診断学)
ページ範囲:P.1051 - P.1057
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われわれは1992年にNature Genetics創刊号のPIT1異常症の論文のなかで転写因子異常症の概念を世界で初めて提唱し,editorialでも転写因子異常の最初の疾患として取り上げられた1,2).以来今日まで多くの転写因子が同定され,転写因子異常症と転写因子欠損マウスが次々と報告されてきた.これらの多くは組織形成不全を伴うものの標的遺伝子は明らかでないものが多いので,標的遺伝子が明白なPIT1異常症は転写制御機構の観点からは相変わらず最も明快である.本稿では,PIT1異常症を転写因子異常症のモデル疾患として述べるとともに,下垂体および甲状腺で明らかにされた転写因子異常症について概説する.
われわれは1992年にNature Genetics創刊号のPIT1異常症の論文のなかで転写因子異常症の概念を世界で初めて提唱し,editorialでも転写因子異常の最初の疾患として取り上げられた1,2).以来今日まで多くの転写因子が同定され,転写因子異常症と転写因子欠損マウスが次々と報告されてきた.これらの多くは組織形成不全を伴うものの標的遺伝子は明らかでないものが多いので,標的遺伝子が明白なPIT1異常症は転写制御機構の観点からは相変わらず最も明快である.本稿では,PIT1異常症を転写因子異常症のモデル疾患として述べるとともに,下垂体および甲状腺で明らかにされた転写因子異常症について概説する.
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