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文献詳細

雑誌文献

臨床検査49巻10号

2005年10月発行

文献概要

今月の表紙 染色体検査・4

造血器腫瘍における染色体検査の意義

著者: 市村剛1

所属機関: 1株式会社エスアールエル遺伝子・染色体解析センター

ページ範囲:P.1054 - P.1056

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1.はじめに

 染色体検査は,先天性染色体異常の解析と造血器腫瘍を代表とする後天性染色体異常の解析に多く実施されている.造血器腫瘍では再現性の高い染色体異常が150種類以上報告され,病型や予後と深い関係があることが明らかにされている.(http://www.infobiogen.fr/services/chromcancer/Anomalies/Anomliste).このデータを基に代表的な疾患特異的染色体異常をまとめたのが表1である.新WHO分類では疾患特異性の高い染色体異常,または遺伝子異常を有する病型が独立した疾患として分類され,染色体・遺伝子解析の重要性はますます高まっている.このため造血器腫瘍の染色体検査は確定診断・治療方針の決定・予後判定に必須の検査となっている.今回は染色体検査の中で汎用化されている造血器腫瘍のG-band法の意義と検査結果の解釈について要約する.

参考文献

1) 桜井雅温:白血病の染色体に関する国際ワークショップ.腫瘍染色体アトラス,南江堂,1986
2) Herens C, Brasseur E, Jamar M, et al:Loss of the Y chromosome in bone marrow cells;Results of 1907 consecutive cases of leukemia and preleukemia. Clin Lab Haematol 21:17-20, 1999
3) 古庄敏行:臨床染色体診断法,金原出版,1996

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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