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今月の主題 肝臓癌の臨床検査 総説
肝臓癌発生の疫学
著者: 田島和雄1
所属機関: 1愛知県がんセンター研究所疫学・予防部
ページ範囲:P.1177 - P.1183
文献購入ページに移動〔SUMMARY〕 癌の要因として感染症が注目されるようになったが,なかでも腫瘍ウイルスは多くの臓器で発癌の主役をなしており,特に,肝臓癌の原因となる肝炎ウイルス(HBV,HCV)は疫学的にも予防対策の対象として最も重要である.日本の肝臓癌は過去20~30年の間に急増し,最近ではウイルス感染の予防対策が効を奏し,罹患率も減少傾向を示してきた.しかしながら,日本の肝臓癌はHCV感染が主原因で今後も多くの肝臓癌の犠牲者が出てくるので,慢性肝炎から線維化による肝硬変に移行していく過程を抑制する抗ウイルス剤を中心とした効果的な治療が重要になってきた.さらに,肝臓癌の進展過程を早期に発見し,早期に効果的治療を施す二次予防対策にも期待できる.〔臨床検査 49:1177-1183,2005〕
参考文献
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