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特集 臨床検査のための情報処理技術の進歩 2章 臨床検査の診断的有用性の評価法とEBLM
1. EBLMで要求される研究デザイン
著者: 石田博1 井上裕二1
所属機関: 1山口大学医学部附属病院医療情報部
ページ範囲:P.1329 - P.1334
文献購入ページに移動EBMが言われるようになって久しいが,検査の感度・特異度,尤度比,ROC曲線などの診断特性(diagnostic accuracy)の推定を目的とする診断検査領域の研究は治療効果などの研究に比べて方法論で大分後れを取っているのが現状である.すなわち,多数のシステマティックレビュー(SR)において一次研究の質の低さが指摘されており,現時点でSRを行うことは時間の浪費とさえ言われる状況にある.しかし,診断検査は臨床診断を行うための重要な情報で診療現場にとって欠かせないものである一方で,その多くが明確なエビデンスなしに活用されている現状から,その研究論文の質の向上は急務である.
以下では,特に診断特性についてのエビデンスの質を低下させるバイアスとその影響など研究デザインにおいて考慮すべき点,および臨床で活用できる明確な研究報告とするためのチェック項目について解説する.
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