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雑誌詳細

文献概要

今月の主題 私と臨床検査―先達の軌跡 私と臨床検査

臨床病理の一期生―その歩みと言葉

著者: 丹羽正治12

所属機関: 1元東海大学医学部 2臨床病理学教室

ページ範囲:P.249 - P.252

1. はじめに

 私は以前ではとても予想できない高齢にいつしか達し,最近米寿を迎えた.その私が半世紀以上も前に病院検査室に勤務していた頃に,今日の臨床検査医学,その前身の臨床病理学が誕生した.

 当時の同業のほとんどの方々は既に故人に成られたので,私は生き残りの臨床病理の一期生といえる.以下の昔の歩みを介して,読者の方々に当時の検査の実態を垣間見ていただくと同時に,ただの懐古を超えて,現在の臨床検査の進め方にも通用するヒントを1つでも発見していただけたら,私の最大の役割を果たせたことと思う.

参考文献

1) 丹羽正治:嫌気性状態における細菌のアルカリ産生について.細菌学雑誌 574:574-578,1943
2) 柴田進:臨床化学の技術.光電比色計を中心とする.金芳堂,1951
3) 柴田進,北村元仕編:日常臨床化学定量法.中山書店,1963
4) 丹羽正治:簡易化学検査.臨床化学分析Ⅰ総論(第2版)(北村元仕・斉藤正行・丹羽正治編),東京化学同人,pp90-149,1979
5) 丹羽正治:Reversed CPC.日本医師会雑誌 67:880, 1972
6) 河合忠:河合忠が語る臨床病理史―世界の中の日本.国際臨床病理センター,pp107-109, 2001
7) 丹羽正治:超微量分析システム.臨床検査技術全書3(松村義寛編),医学書院,pp638-651,1977
8) 丹羽正治:アジア臨床病理学会議.我が国の臨床検査の歴史(河合忠・大場康寛編),エスアールエルpp373-381,2000
9) 丹羽正治先生退職記念の会編:臨床病理学教室・中央臨床検査センター十二年の歩み.宇宙堂八木書店,1988
10) 丹羽正治:臨床検査データのユーロ化をめざして―臨床単位の普及を.生物試料分析 22:193-204,1999
11) 丹羽正治:検査結果の共通表示法.基準値と異常値の間―その判定と対策(改訂5版)(河合忠編),中外医学社,pp11-15,2001
12) 柴田進:水流れて心競わず.兼文堂,1991
13) 丹羽正治:水流れて心競わず.柴田進先生の思い出集(進生会編),金芳堂,p87,1998
14) 緒方富雄:医学のなかのラテン語あれこれ.医歯薬出版,1982
15) 丹羽正治:Age quod agis. 日本臨床病理同学院通信14(緒方富雄院長を偲んで),金原出版,p13,1989

掲載雑誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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