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文献概要
今月の主題 私と臨床検査―先達の軌跡 私と臨床検査
臨床検査部事始
著者: 仁木偉瑳夫12
所属機関: 1国立滋賀病院 2元京都府立医科大学附属病院臨床検査部
ページ範囲:P.289 - P.292
文献購入ページに移動1.終戦の頃の臨床検査
私は1947(昭和22)年医学部卒業で,戦中・戦後が私の青春時代です.われわれの年代の社会的な背景を振り返りながら,私と臨床検査とのかかわりを述べるスタートと致しましょう.
学生時代の東京は食料が無く,毎日のように空襲があり,まともに授業などはできない状態でした.1945(昭和20)年3月10日の東京無差別大空襲では死者の総数80,794人! われわれ学生はそれぞれ独学・自習のようなことをやっておりました.私は生物学,物理学が好きで基礎医学の生理学から,臨床医学へ頭の切り替えができないまま過ごしておりました.内科の講義では「〇〇病;発熱する.発熱しないこともある」など,なんでこれが内科学,“学”と呼べるのか? 臨床医学に戸惑っていました.
私は1947(昭和22)年医学部卒業で,戦中・戦後が私の青春時代です.われわれの年代の社会的な背景を振り返りながら,私と臨床検査とのかかわりを述べるスタートと致しましょう.
学生時代の東京は食料が無く,毎日のように空襲があり,まともに授業などはできない状態でした.1945(昭和20)年3月10日の東京無差別大空襲では死者の総数80,794人! われわれ学生はそれぞれ独学・自習のようなことをやっておりました.私は生物学,物理学が好きで基礎医学の生理学から,臨床医学へ頭の切り替えができないまま過ごしておりました.内科の講義では「〇〇病;発熱する.発熱しないこともある」など,なんでこれが内科学,“学”と呼べるのか? 臨床医学に戸惑っていました.
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