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文献詳細

雑誌文献

臨床検査49巻3号

2005年03月発行

文献概要

今月の主題 私と臨床検査―先達の軌跡 私と臨床検査

臨床検査部事始

著者: 仁木偉瑳夫12

所属機関: 1国立滋賀病院 2元京都府立医科大学附属病院臨床検査部

ページ範囲:P.289 - P.292

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1.終戦の頃の臨床検査

 私は1947(昭和22)年医学部卒業で,戦中・戦後が私の青春時代です.われわれの年代の社会的な背景を振り返りながら,私と臨床検査とのかかわりを述べるスタートと致しましょう.

 学生時代の東京は食料が無く,毎日のように空襲があり,まともに授業などはできない状態でした.1945(昭和20)年3月10日の東京無差別大空襲では死者の総数80,794人! われわれ学生はそれぞれ独学・自習のようなことをやっておりました.私は生物学,物理学が好きで基礎医学の生理学から,臨床医学へ頭の切り替えができないまま過ごしておりました.内科の講義では「〇〇病;発熱する.発熱しないこともある」など,なんでこれが内科学,“学”と呼べるのか? 臨床医学に戸惑っていました.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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