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今月の主題 脳脊髄液 総説
髄液所見による脳脊髄膜炎の鑑別
著者: 庄司紘史1
所属機関: 1久留米大学医学部内科学1
ページ範囲:P.367 - P.373
文献購入ページに移動〔SUMMARY〕 各種髄膜炎,脳炎,脊髄炎の髄液所見における細胞数増加は有力な診断根拠となり,蛋白,糖値,病原診断などから鑑別診断の手掛かりが得られる.塗抹・培養検査など基本的検査に加え,ポリメラーゼ連鎖反応(PCR),酵素抗体法(EIA)などの高感度検査が導入され,迅速診断に威力を発揮している.髄液でのdataは,血液における変化に比べ,より直接的に脳脊髄膜炎の病態を反映する.各種髄膜炎,脳炎,脊髄炎などの脳脊髄膜炎における髄液所見からの鑑別などを解説した.〔臨床検査 49:367-373,2005〕
参考文献
1) 特集:脳脊髄液.ClinNeurosci 21:864-950, 2003
2) 加地正郎,庄司紘史編:髄液検査法.朝倉書店,pp128-168, 1985
3) 庄司紘史:脳脊髄液.標準神経病学(水野美邦,栗原照幸編).医学書院,pp425-429, 2000
4) Fishman RA:Cerebrospinal fluid in diseases of the nervous system, 2nd ed. WB Saunders Co, Philadelphia, pp63-72, 1992
5) 特集:脳の感染-update. Clin Neurosci 15:15-53, 1997
6) 神経感染症の克服をめざして.臨床神経学 44:845-856, 2004
7) 特集:非ヘルペス性急性辺縁系脳炎をめぐる最近の話題―そのI.神経内科 59:1-56, 2003
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