文献詳細
文献概要
今月の主題 脳脊髄液 症例
低髄液圧症候群(脳脊髄液減少症)
著者: 喜多村孝幸1 寺本明1
所属機関: 1日本医科大学脳神経外科
ページ範囲:P.431 - P.434
文献購入ページに移動1.はじめに
低髄液圧症候群とは,脳神経外科医,神経内科医,麻酔科・ペインクリニック医にとっては,以前から腰椎穿刺後に髄液漏出によって低髄液圧を生じる病態としてよく知られている.一方で最近,外傷後や特発性の髄液漏出によって低髄液圧となったり,時には髄液漏出は認められるが髄液圧は正常であるケースも報告されている.また,低髄液圧症候群は従来知られている以上に極めて多彩な症状を呈したり,再発する両側性慢性硬膜下血腫を引き起こすことも報告されており,その病態はかなり複雑な機序が関与していることが知られてきた.本稿では,その代表例を提示して,その病態の診断と治療に関するポイントを述べる.
低髄液圧症候群とは,脳神経外科医,神経内科医,麻酔科・ペインクリニック医にとっては,以前から腰椎穿刺後に髄液漏出によって低髄液圧を生じる病態としてよく知られている.一方で最近,外傷後や特発性の髄液漏出によって低髄液圧となったり,時には髄液漏出は認められるが髄液圧は正常であるケースも報告されている.また,低髄液圧症候群は従来知られている以上に極めて多彩な症状を呈したり,再発する両側性慢性硬膜下血腫を引き起こすことも報告されており,その病態はかなり複雑な機序が関与していることが知られてきた.本稿では,その代表例を提示して,その病態の診断と治療に関するポイントを述べる.
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