icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床検査49巻4号

2005年04月発行

文献概要

コーヒーブレイク

中越震災のあとさき

著者: 屋形稔1

所属機関: 1新潟大学

ページ範囲:P.374 - P.374

文献購入ページに移動
 昨年7月の本誌に,40年前の新潟大地震を想起して「天災と人間」という題で執筆した.それから3か月もたたない10月下旬,上下に突き上げられるような衝撃に見舞われ,すわ再来と机の下にもぐりこんだ.本棚から数冊こぼれ落ちたり執拗な余震が続き不安を抱かされたりしたが大事はなかった.そのうち震源がやや南の中越地区であることが判明し,時を経るごとに惨状が報道されるようになった.

 被災地の病院や医療班の活躍をテレビで見ていると,かつて一緒に働いた後輩や教え子の顔が出てきて必死に救援に当たっていた.母と姉を同じ車中で失い,4日後に奇蹟的に救出された2歳の子(優太君)が運ばれ,治療をコメントした院長も研究室の後輩であった.それにしてもしっかりした子で,何となく神の手が感じられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?