icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床検査49巻7号

2005年07月発行

文献概要

今月の表紙 染色体検査・1

染色体検査の解析技術

著者: 石原義盛1

所属機関: 1株式会社エスアールエル遺伝子染色体解析センター

ページ範囲:P.694 - P.696

文献購入ページに移動
TjioとLevan(1956)がヒト染色体構成を決定して以降,細胞遺伝学における染色体検査はCasperssonら(1971)のQ-band法の開発により1番染色体から22番染色体および性染色体の24対のすべてを識別できるようになった.現在は,G-band法を始めとする各種分染法のほか染色体分裂中期細胞および休止核に直接DNA標識プローブを用いて染色体の数的異常から微細な構造異常まで検出するFISH法(Fluorescence in situ hybridization)などの技術が日常臨床検査として活用されている.

 しかしながら,検査を行う際,先天性染色体異常検査を始め,造血器腫瘍および固形組織の分析過程では,現状技術でも細胞形態学的分析結果に満足できない染色体異常が少なからず存在している.

参考文献

1) Schrock E, du Manoir S, Veldman T, et al:Multicolor spectral karyotyping of human chromosomes. Science 273:143-149, 1996
2) Veldman T, Vignon C, Schrock E, et al:Hidden chromosome abnormalities in haematological malignancies detected by multicolour spectral karyotyping. Nat Genet 15:406-410, 1997
3) 稲澤譲治,有山洋二,森 俊樹,他:CGH法,SKY法による染色体異常の解析.蛋白質核酸酵素 42:2767-2772, 1997
4) Rao PH, Cigudosa JC, Ning Y, et al:Multicolor spectral karyotyping idetifies new recurring breakpoints and translocations in multiple myeloma. Blood 92:1743-1748, 1998
5) 嘉数直樹,阿部達夫:SKY法による癌の染色体異常解析.実験医学 16:1638-1641, 1998

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?