icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床検査5巻9号

1961年09月発行

文献概要

研究

定量的尿培養法の検討

著者: 井村棲梧1 高杉昌幸2 天児和暢2 吉川和3

所属機関: 1九州大学医学部第三内科 2九州大学細菌学教室 3九州大学生の松原分院

ページ範囲:P.589 - P.594

文献購入ページに移動
1.はじめに
 欧米では近年,剖検例の6〜20%に腎盂腎炎が見られると報告され,臨床的にも尿路の感染症は上気道感染と並んで頻度の高いものであると言われている。従来,尿の細菌学的検査には,カテーテル尿の培養,沈渣の塗抹染色,塗抹培養などが行われてきた。しかし尿道の先端から2〜3cmの間は正常でも細菌が存在すると言われており,外陰部を充分に消毒し,カテーテルで採尿しても細菌の混入は避けられない。そこでこれらの汚染による結果を除外することができて信頼度が高く,簡単に実施できる方法として定量的な尿細菌培養が行われるようになつた。
 そこでこの定量的細菌培養について,採尿方法,培養方法について検討を加え,若干の知見を得たので報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?