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雑誌詳細

文献概要

コーヒーブレイク

ある歴史の風景

著者: 屋形稔1

所属機関: 1新潟大学

ページ範囲:P.1666 - P.1666

 初夏の訪れたみちのくの一角白河の地で,旧制中学のクラス会が開かれた.卒後60幾星霜であるからもはや再開も望めないという集いで,生存者と逝去者(戦没者も含む)が丁度半々の38名というクラスになった.

 出席できたのは17名で,中に昔から口も筆も達者な男が即席の俳句を作って見せてくれた.“友みなの若き集いや初夏の湖”.この湖というのは南湖と呼ばれ思い出深い公園の中にある.これを掘削したのは江戸中期英明の宰相といわれた松平定信で,この地に隠棲し白河楽翁公と名乗ってからである.

掲載雑誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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