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今月の主題 検査室におけるインシデント・アクシデント 総論
医療におけるヒューマンエラー
著者: 河野龍太郎1
所属機関: 1東京電力株式会社技術開発研究所ヒューマンファクターグループ
ページ範囲:P.365 - P.374
文献購入ページに移動医療システムは安全管理が不十分であるため,①エラー誘発要因が多く,②エラー発生後の多重防護壁が弱いという特徴がある.エラー対策はシステムで考えなければならない.医療システムにおける検査は,産業システムにおけるセンサーの役割とよく似ている.センサーの故障はシステムに大きな問題を引き起こす.同様に検査におけるエラーは患者の治療に致命的な影響を与える.検査のエラーは発見が非常に難しいので,エラーが起こらないようにシステムとして管理しなければならない.〔臨床検査 50:365-374,2006〕
参考文献
1) 河野龍太郎:ヒューマンファクター工学からみた医療システムの安全性.看護管理 12:946-952, 2002
2) Reason J:Managing the Risks of Organizational Accident, Ashgate Publishing Limited, 1997(塩見弘監訳「組織事故」,日科技連,1999)
3) 原子力安全委員会:発電用軽水型原子炉施設の安全評価に関する審査指針,平成2年8月30日原子力安全委員会決定,一部改訂 平成13年3月29日
4) 河野龍太郎:分かりやすい複雑さ-人間の認知特性を考慮したヒューマンマシンインタフェース.日本プラントヒューマンファクター学会 5:15-22, 2000
5) Aviation Safety Network:ASN Accident description 02 OCT 1996 Boeing 757-23A N52AW, http://aviation-safety.net/, 2006
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