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今月の主題 ホルマリン固定パラフィン包埋標本からどこまで遺伝子検索は可能か? 話題
病理組織検体におけるレーザーマイクロダイセクションの応用
著者: 中西陽子1 根本則道1
所属機関: 1日本大学医学部病理学講座
ページ範囲:P.799 - P.802
文献購入ページに移動分子生物学の発達により,分子レベルでの疾患の分類,疾患の理解が進み,多くの病態が明らかとなりつつある.個人の遺伝子多型や遺伝子プロファイルは癌の発症や薬剤への効果などに影響を及ぼすこともわかってきた.様々な知見を診断や治療に適用していくためには,信頼性の高い核酸解析結果を得ることが求められる.病理組織標本には,様々な細胞が混在している場合が多い.例えば腫瘍の実質と間質であったり,異型細胞と正常細胞,あるいは組織型の異なる腫瘍が混在していることもある.調査の対象とする細胞がどのような分子生物学的背景を持つのかを正確に解析するためには,標的細胞を形態学に基づいて単離し回収することが重要であり,レーザーマイクロダイセクション(laser microdissection;LMD)法が威力を発揮する.
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