icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床検査50巻8号

2006年08月発行

文献概要

今月の主題 皮膚科と臨床検査 各論

アレルギー性皮膚疾患の検査

著者: 矢上晶子1 松永佳世子1

所属機関: 1藤田保健衛生大学医学部皮膚科学講座

ページ範囲:P.868 - P.874

文献購入ページに移動
 皮膚アレルギー検査には大きく分けて,即時型(Ⅰ型)アレルギーを検索するプリックテスト,スクラッチテストおよび皮内テストと遅延型(Ⅳ型)アレルギーを検索するパッチテストが挙げられる.いずれの検査も検査方法や結果の解釈を正しく行うことができれば日常診療の中で安全に行える有用な検査である.今後,即時型アレルギーについては,花粉との交叉反応や遺伝子組み換え食品などによる食物アレルギーが増加していく可能性があり,遅延型アレルギーに対するパッチテストには,豊富な知識と経験が必要となるため,医療従事者が皮膚アレルギーの検査方法を学ぶことは重要であると考える.〔臨床検査 50:868-874,2006〕

参考文献

 1) 松永佳世子:プリックテストのすすめ.日臨皮学雑誌 63:54-58, 2000
 2) Malling HJ:Skin prick testing and the use of histamine references. Allergy 39:596-601, 1984
 3) 曽和順子,冨高晶子,鈴木加余子,他:アスピリンと小麦負荷でも誘発できた小麦によるFood-Dependent Exercise-Induced Anaphylaxis(FDEIA)の1例.アレルギー 50:547-550, 2001
 4) 矢上晶子,矢上健,松永佳世子:口腔アレルギー症候群.Monthly Book Derma 108:32-37, 2005
 5) 矢上晶子,松永佳世子:ラテックス-フルーツ症候群と口腔アレルギー症候群.皮膚病診療 26:11-19, 2004
 6) 矢上晶子,矢上健,松永佳世子:ラテックスアレルギー.日本臨床 63(増6):173-178, 2005
 7) 松永佳世子:原因物質の特定は皮疹・問診・パッチテストで.Visual Dermatol 1:410-421, 2002
 8) AA Fisher:Contact Dermatitis, 3rd ed, Lea&Febiger, 1986
 9) 川村太郎,笹川正二,増田勉,他:貼布試験標準化の基礎的研究.日炎会誌 80:310-314, 1970
 10) Fregert S:Test technique, Patch Testing, Springer-Verlag, Berlin, pp1-19, 1975
 11) Rletschel RL, Fowler JF:The role of the excited skin syndrome (“Angry Back”) in patch testing (Rletschel RL, Fowler JF ed):Contact Dermatitis, A Waverly Company, Baltimore, pp 19-22, 1995
 12) 冨高晶子,松永佳世子,秋田浩孝,他:ラテックスアレルギー30例の重症度と特異IgE抗体,皮膚テストの関連性.日皮アレルギー 7:28-35, 1999

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?