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今月の主題 メタボリックシンドローム健診での注意点 総論
検査前手順の重要性
著者: 高木康1
所属機関: 1昭和大学病院臨床検査部
ページ範囲:P.1195 - P.1201
文献購入ページに移動 検査データの変動因子には,被検者の生体内代謝変動のほかに,分析前因子,分析時因子,分析後因子がある.精度管理の充実により分析時因子,分析後因子が極めて小さくなった現在では,これら因子のなかで,分析前因子による変動が特定健診でのデータの誤解釈・誤指導の原因となる確率が高い.食事や筋肉運動,日内変動などの生理的因子,検体の採取や保存・運搬などのサンプリング・ハンドリング因子が特定健診項目に与える影響について熟知する必要がある.さらに,特定健診での各施設に見合う適切な検査前手順を記載した手順書を作成して,利用する必要がある.
参考文献
1) 扇谷茂樹:1.検体採取から検査まで G.健康診査のpreanalytic phase error.臨床病理(特集) 103:48-54,1997
2) 大櫛陽一:間違いだらけの診断基準,太田出版,2006
3) 桑克彦:私信
4) 宮崎洋道,五十嵐信吾,井田伸一,他:採血から分析までのデータ変動要因の立証確認 4.検体の保存条件の相違における測定値変動 1) 全血検体の室温保存による検査値の経時的変化-プレーン採血管,ヘパリン採血管,EDTA-2K(血算).第13回関東甲信地区臨床化学検査研修会資料集,pp26-35,2006
5) 葛西俊二,山口純也,神山清志:採血から分析までのデータ変動要因の立証確認 4.検体の保存条件の相違における測定値変動 2) 全血検体の冷蔵保存による検査値の経時的変化-プレーン採血管,ヘパリン採血管,EDTA-2K(血算).第13回関東甲信地区臨床化学検査研修会資料集,pp36-46,2006
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