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文献詳細

雑誌文献

臨床検査51巻12号

2007年11月発行

文献概要

特集 遺伝子検査―診断とリスクファクター 2.解析技術 B.検査技術 b.遺伝子レベル

プローブ法

著者: 福地邦彦1

所属機関: 1昭和大学医学部臨床病理学

ページ範囲:P.1313 - P.1318

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はじめに

 遺伝子検査の目的は疾患の責任遺伝子の検出である.疾患責任遺伝子には外来微生物や,本来正常機能を果たしている遺伝子の異常が含まれる.その検出対象には病原微生物のゲノム核酸,ヒトゲノム上にコードされる遺伝子内の欠失,組換え,増幅,あるいは一塩基置換などが挙げられる.現在,遺伝子の検出法は,その対象に応じて,核酸の相補性を利用したハイブリダイゼーション法と,検出目的の塩基配列を増幅して存在証明を行う方法の2種類に大別できる.

 本稿では,プローブを使用したハイブリダイゼーション法で得られた結果を解釈するうえで理解しておく必要のある各操作段階の原理,基本的な手法とその変法,そして結果に影響を及ぼす注意点を記載する.実験の具体的な進め方,機器そしてバッファー作製法については,他の多くの実験書を参考にされたい.

参考文献

1) Westphal H, Dulbecco R:Viral DNA in polyoma-and SV40-transformed cell lines. Proc Natl Acad Sci USA 59:1158-1165, 1968
2) Doerfler W:Integration of the deoxyribonucleic acid of adenovirus type 12 into the deoxyribonucleic acid of baby hamster kidney cells. J Virol 6:652-666, 1970
3) Nonoyama M, Pagano JS:Detection of Epstein-Barr viral genome in nonproductive cells. Nat New Biol 233:103-106, 1971
4) Southern EM:Detection of specific sequences among DNA fragments separated by gel electrophoresis. J Mol Biol 98:503-517, 1975

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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