文献詳細
文献概要
特集 遺伝子検査―診断とリスクファクター 3.遺伝子診断の実際
1) 悪性腫瘍 (7)白血病
著者: 東田修二1
所属機関: 1東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科 臨床検査医学分野
ページ範囲:P.1388 - P.1394
文献購入ページに移動はじめに
近年,白血病の分類が,これまでの骨髄塗抹標本の細胞形態の観察に基づくFAB分類から,染色体・遺伝子所見を加味したWHO分類に移行した.特に急性骨髄性白血病(acute myelogenous leukemia;AML)では,表1に示すように,特異的な染色体・遺伝子異常を呈する症例が独立した病型となった.白血病は染色体・遺伝子レベルの病態研究が早くから行われており,検体として腫瘍細胞を採取することが容易であるため,20年前ごろから染色体・遺伝子検査が臨床に用いられている.この分類法の移行に伴い,診断における染色体・遺伝子検査が必須になった.
近年,白血病の分類が,これまでの骨髄塗抹標本の細胞形態の観察に基づくFAB分類から,染色体・遺伝子所見を加味したWHO分類に移行した.特に急性骨髄性白血病(acute myelogenous leukemia;AML)では,表1に示すように,特異的な染色体・遺伝子異常を呈する症例が独立した病型となった.白血病は染色体・遺伝子レベルの病態研究が早くから行われており,検体として腫瘍細胞を採取することが容易であるため,20年前ごろから染色体・遺伝子検査が臨床に用いられている.この分類法の移行に伴い,診断における染色体・遺伝子検査が必須になった.
参考文献
1) van Dongen JJM, Macintyre EA, Gabert JA, et al:Standardized RT-PCR analysis of fusion gene transcripts from chromosome aberrations in acute leukemia for detection of minimal residual disease. Report of the BIOMED-1 Concerted Action:Investigation of minimal residual disease in acute leukemia. Leukemia 13:1901-1928, 1999
2) Gabert J, Beillard E, Velden VHJ, et al:Standardization and quality control studies of ‘real-time' quantitative reverse transcriptase polymerase chain reaction of fusion gene transcripts for residual disease detection in leukemia-A Europe Against Cancer Program. Leukemia 17:2318-2357, 2003
3) 東田修二:遺伝子検査の有用性 特に診断と治療効果判定.日本検査血液学会雑誌 7:340-343, 2006
掲載誌情報