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文献詳細

雑誌文献

臨床検査51巻12号

2007年11月発行

文献概要

特集 遺伝子検査―診断とリスクファクター 3.遺伝子診断の実際

12) 感染症 (13)真菌

著者: 佐野文子1

所属機関: 1千葉大学真菌医学研究センター

ページ範囲:P.1533 - P.1536

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はじめに

 自然界に存在する約70,000種の酵母,糸状菌,キノコなど一般に菌と呼ばれている真核生物のうち約300種が真菌症の原因菌といわれているため,本稿で取り扱う菌種は極めて多種に及び,すべてを網羅することはできない.

 真菌症は皮膚糸状菌症,日和見真菌症,新興真菌症,高度病原性(輸入)真菌症に大別できる.真菌症の診断は,原因菌の分離・同定が診断上のゴールデンスタンダードであり,最重要検査である.

 しかし,原因菌が分離されない場合も多く,臨床現場では原因菌の分離・同定結果が出る前の迅速診断が要求されている.また,菌が分離された場合でも,最近の検査方法は形態学的観察と同時に遺伝子情報から原因菌を同定し,両者を総合して最終同定に至る方法に移行しつつある.さらに真菌症の症例報告では,形態学的観察や生理生化学的性状に加えて,遺伝子情報による菌の同定の記載が要求されることが多い.

 本稿では,分離された菌株の遺伝子同定と臨床検体から原因菌の遺伝子を検出する遺伝子診断法を紹介する.

参考文献

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5) 佐野文子,藤崎竜一:感染組織を用いた真菌症の遺伝子診断.最新医学 58:1160-1166, 2003
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7) 槙村浩一:シリーズ/病原性真菌の今日的意味(9)3.真菌感染と生体防御機構,5)真菌症の遺伝子診断法.化学療法の領域 20:165-169, 2004
8) 槙村浩一:真菌症遺伝子診断とその展望.真菌誌 45:59-62, 2004
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species in clinical specimens. J Clin Microbio l45:906-914, 2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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