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文献詳細

雑誌文献

臨床検査51巻8号

2007年08月発行

文献概要

今月の主題 ヒト乳頭腫ウイルス(HPV)と子宮頸癌 検査技術

in situハイブリダイゼーション法

著者: 飯原久仁子1

所属機関: 1杏林大学医学部病理学教室

ページ範囲:P.843 - P.847

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 in situハイブリダイゼーション(ISH)法は,DNAやRNAの局在を細胞レベルで検出・可視化するためのテクニックである.DNAやRNAを抽出せずに,in situ(それらが存在する本来の場所で,すなわち細胞中もしくは組織中で)ハイブリダイゼーションによって検出することにより,形態所見と対比できる点が,すぐれている.特にDNA-ISHはヒト以外のゲノム,感染症病原体が主な観察対象であり,HPVなどのDNAウイルスの検出には適している.シグナルの可視化も,非放射性プローブ標識で,放射性標識にほぼ匹敵する結果を得られるようになり,より簡便に検出できるようになった.ISH原理や方法ならびに,ISHによるHPVの観察などについて具体的に解説する.

参考文献

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2) Jhon HA, Birnstiel ML, Jpones KW:RNA-DNA hybrids at the cytological level. Nature 223:582-587, 1969
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ハイブリダイゼーション(野地澄晴編),羊土社,pp32-37,2006
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12) 古田玲子,北川知行:特集HPV―関連するがんの予防に向けての展開―子宮頸部前癌病変の病理組織学的所見とHPV.細胞 38:512-516,2006

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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