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雑誌目次

雑誌文献

臨床検査51巻9号

2007年09月発行

雑誌目次

今月の主題 フローサイトメトリー

巻頭言

フローサイトメトリー

池田 康夫

pp.905

 フローサイトメトリーが医療の現場に果たしている役割がいかに重要であるかについては等しく認識されるところであるが,それと同時に,フローサイトメトリーは新しい臨床応用に向けた基礎研究も持続的に展開されており,臨床検査領域において最も注目されている検査技術の一つである.

 1969年,スタンフォード大学のL.A. HerzenbergらはScience誌に“Cell sorting:automated separation of mammalian cells as a function of intracellular fluorescence”と題する論文を発表した.それ以前に細胞の大きさに基づいて細胞分離を行う装置が開発されていたのを利用し,彼らは蛍光染色した細胞を蛍光強度の違いで分取することに成功したのである.その後,彼らはベクトン・ディッキンソン社との共同研究を開始し,FACS(fluorescence-activated cell sorter)と命名されたフローサイトメーターが商品化され,医学研究・医療現場において欠くことのできない先端技術として成功をおさめることになった基礎が築かれたのである.

総説

フローサイトメトリーの原理,技術革新

松田 達志 , 小安 重夫

pp.907-914

 フローサイトメトリーとは,あらかじめ蛍光標識された細胞一つ一つに対してレーザー光を照射し,発生する蛍光シグナルをもとに細胞の性質を解析する手法である.蛍光顕微鏡を用いた解析に比して形態学的な解析に弱いという面は持つものの,大量の細胞の定量的な解析が高速で可能なことから,血液系の腫瘍診断をはじめとする臨床の場から,発生や再生といった基礎医学の分野に至るまで,広く生命科学の分野において必須の技術となっている.最近では,ソーティングや蛍光寿命測定といった新技術と組み合わせることによって,さらに応用範囲が広がりつつある.

技術・標識プローブ

モノクローナル抗体

佐藤 尚武

pp.915-920

 モノクローナル抗体は臨床検査領域におけるFCM分析のプローブとして最もよく利用されている.その利用にあたっては抗体サブクラスや標識蛍光色素を適切に選択する必要がある.臨床検査の現場においては,非特異反応や重染色における抗体間相互の干渉が問題となる.またモノクローナル抗体の結合が検体自体に影響を与える場合がある.結果を評価する際はこれらの点を考慮する必要がある.

GFP遺伝子の導入

長谷川 洋 , 小室 一成

pp.921-926

 緑色蛍光蛋白質(GFP)は,発光クラゲから発見・分離された蛍光蛋白質であり,その安定性および簡便性から,レポーター分子として広く用いられており,遺伝子発現のマーカーや,様々な蛋白質の細胞内局在を調べるタグとしても用いられている.フローサイトメトリーを解析手段に用いることによって,その定量性は格段に向上し,再生医療や薬剤解析の網羅的解析等に威力を発揮している.

DNA/RNA結合性色素

政元 いずみ , 丸山 征郎

pp.927-934

 細胞周期やDNA ploidy(DA)の解析には,核酸の蛍光標識が必要である.重要なことは,蛍光色素が核酸量に比例して結合し,結合した蛍光色素がその結合量に比例した蛍光量を発することである.DNAに関しては,propidium iodide(PI)やethidium bromide(EB)が良く使用されている.これらの蛍光色素は,アルゴンレーザー(青色:488nm)に励起されるために,flow cytometry(FCM)によるDNA量の定量には欠くことのできない蛍光色素となっている.そのほかにacridine orange(AO),4´,6-diamidio-2-phenylindole(DAPI),Hoechst 33258,33342などがよく知られている.AOが結合した2重鎖核酸(DNA)と1重鎖核酸(RNA)とでは,生じる蛍光波長が異なっており,DNAとRNAを同時測定することが可能であり.細胞の活性状態を知ることができる.

テトラマー

中塩屋 大樹 , 上阪 等

pp.935-939

 獲得免疫反応においては,抗原特異的T細胞が重要な役割を担っていると考えられている.しかし,生体内での存在頻度をそのまま明らかにすることは容易ではなく,精密な定量化は困難であった.近年,MHC/抗原ペプチドテトラマーと呼ばれるMHCとペプチドの複合体の4量体が開発され,これを蛍光標識してフローサイトメトリーに用いることにより,これらの問題を回避して抗原特異的T細胞を定量的に解析することが可能になった.感染症,悪性腫瘍,自己免疫疾患などにおいて,テトラマーを使用した解析が多く報告され,今後これらの疾患の検査や治療計画作成の一助となる技術として発展していくことも予想される.

臨床・研究への応用

細胞表面抗原の解析・セルソーティング

松本 洋典 , 谷脇 雅史

pp.941-947

 フローサイトメトリーによる細胞表面抗原の解析およびセルソーティングの技術は研究分野のみならず,今日では広く日常臨床に用いられている.特に血液内科領域で汎用されており,白血病や悪性リンパ腫の診断,微小残存病変を含めた治療効果判定や経過観察などのほか,モノクローナル抗体による治療法の出現により,治療方針の決定にも必須の検査となっている.本稿では主にフローサイトメトリーおよびセルソーティングの血液内科領域での診断への応用について概説する.

細胞周期解析

清水 孝恒 , 佐谷 秀行

pp.949-953

 生命現象において細胞の分裂・増殖は必要不可欠な事象である.細胞分裂で生じた娘細胞が,再び母細胞となって分裂し,新しい娘細胞になる一連の過程を細胞周期という.細胞周期はM期(mitosis:分裂期),G1期,S期(synthesis:DNA合成期),G2期の4期からなり,細胞内のDNA量はG1期を2としてG2/M期で4,S期でその中間と変化する.すなわち,細胞内のDNA量を定量化することで細胞周期の時期を特定することが可能である.Flow cytometryはDNAの定量化を比較的簡素な手技で可能とし,細胞周期解析の主力である.

アポトーシスの検出

野村 由佳 , 安部 明弘 , 直江 知樹

pp.955-959

 アポトーシス検出は細胞の薬剤に対する影響などを調べるのに欠かせない実験である.アポトーシスをフローサイトメトリー法で検出することは客観的で迅速な結果を得ることができ,種々の方法を組み合わせることでアポトーシス細胞の様々な情報を得ることが可能である.

フローサイトメーターを用いたテロメア長の測定

大屋敷 一馬 , 大屋敷 純子

pp.960-964

 フローサイトメーターを用いてテロメアを測定する方法はFlow-FISH(fluorescence in situ hybridization)法と呼ばれ,生細胞を用いて蛍光標識したPNAプローブとハイブリダイズさせる.一定の細胞集団におけるサブテロメア領域を含まないテロメア長の測定に有用で,蛍光強度で表現される.造血細胞のように様々な細胞集団より構成される場合のテロメア長の測定に威力を発揮し,細胞集団ごとの分裂寿命の指標として用いることができる.

胎児の出生前遺伝子診断

末岡 浩

pp.965-969

 出生前診断は胎児の情報を知ることで,その病態を把握する.きたるべき分娩後の胎児の成育環境整備のために行う技術であるがフローサイトメトリーが臨床的用途を前提とする出生前診断の新たな選択肢を開拓している.

 母体血に混入している胎児由来細胞を特異的に選別し,胎児の情報を知るための材料とするために用いられる.

 母体血法細胞中に混在する胎児由来の有核細胞の比率は極めて少ないため混入した単一の胎児細胞をPCRによる遺伝子増幅で診断をした場合,精度,再現性についてはなお問題が残存している.

 フローサイトメトリーを用いて,細胞のサイズや核の染色による分離,細胞膜表面の特異抗原に対するモノクローナル抗体などを用いて複数のパラメーターから標的とする細胞をソーティングし,PCRによる診断効率は向上させることができる.

 フローカリオタイピングといわれる染色体分析,Fanconi貧血の出生前診断,G2期の集積性,フローサイトメトリーで分析する方法などが報告されている.

細胞内シグナリング解析

中島 秀明

pp.971-976

 リン酸化を介した細胞内シグナル伝達の解析は,従来ウエスタンブロット法が主流であった.近年シグナル分子のリン酸化部位特異的な抗体が開発され,これを使ったフローサイトメトリーによるシグナル分子のリン酸化状態の解析が行われるようになった.この手法は単一細胞レベルで複数分子の解析が可能で,なおかつ迅速・高感度で定量性に優れる.今後大きく広がる解析法と期待される.

キメリズム

渡辺 信和 , 高橋 聡

pp.977-982

 HLAの血清学タイピングに使用する目的で作製された抗HLAモノクローナル抗体が,フローサイトメトリーでも利用可能であることがわかり,ミスマッチHLAをマーカーとした同種移植後のキメリズム解析法が考案された.本キメリズム解析法(HLA-FACS法)には,フローサイトメトリーのもつ多くの利点が生かされており,HLAミスマッチ移植後の様々な病態の診断やメカニズムの解明に極めて有力な手段となる可能性がある.

話題

クラスター分類の最新の情報

鈴木 勝也 , 瀬戸山 由美子 , 竹内 勤

pp.983-985

1.はじめに

 クラスター分類とはCD(cluster of differentiation)分類とも呼ばれ,ヒト白血球を主とした分化抗原の国際分類を指す.白血球表面抗原とそのモノクローナル抗体に関する会議,The Human Leukocyte Differentiation Antigen Workshops(HLDA)が1982年に初めてパリで開催され(会長:Bernard A),CD1からCD15までが決定された.1984年には第2回会議がボストン(会長:Schlossman SF)でCD26まで決定というように,その後2~4年ごとに会議が開催されそのたびにCD番号の数は増加していき,2004年には第8回HLDAがアデレード(会長:Zola H)で開催され,CD339までが決定された.最近では白血球以外の細胞に対する分化抗原にも適用が広がり,HCDM(Human cell differentiation molecules workshop)と名称が変更された1).本稿ではこのHCDM 2006会議におけるクラスター分類の最新の情報につき概説する.

再生医学におけるSP細胞の意義

中村 嘉彦 , 安藤 潔

pp.987-991

1.はじめに

 近年の細胞生物学的解析手法の進展により,新たな幹細胞システムが多数報告されている.従来では再生が不可能と考えられていた臓器,例えば神経や心臓における幹細胞システムの発見は,外傷や疾患などにより障害を受けたこれらの臓器再生の可能性を示唆するものである.

 幹細胞システムの存在する臓器として血液,皮膚などの解析は歴史が古く,血液幹細胞を含む骨髄移植による白血病治療や上皮幹細胞を含む培養自己皮膚シートによる重症熱傷患者の治療は,まさに再生医学の草分け的存在である.これら血液,皮膚における幹細胞の同定,分離のためには,それらを識別する細胞表面マーカーやラジオアイソトープによる標識を利用することが一般的であった.しかしながら,表面マーカーの発現が十分に解析されていない動物や臓器においては,その利用は抗体の入手など困難な場合が多い.また,ラジオアイソトープの利用には様々な制約が課せられている.このような状況下,1996年に米国のGoodellらはDNA結合蛍光色素の一つであるHoechst33342を用いてマウス骨髄におけるSP(side population)細胞の存在を報告した1).彼らは,これら骨髄SP細胞は,移植実験から長期に造血能を維持できる造血幹細胞を豊富に含んでいると述べている.翌年に同じくGoodellらはマウスのみならずヒト,赤毛ザル,ミニブタ骨髄中においても同様のSP細胞が存在することを報告している2)

 SP細胞はHoechst33342を細胞外へ排出しようとする多種薬剤輸送体(multi-drug transporter)機能の高い細胞集団としてフローサイトメトリー法にて特定される.それは350nmの紫外線レーザー照射によって色素の排出細胞集団が発する蛍光をHoechst BlueとHoechst Redの2色に展開することにより,特定の位置に同定される細胞集団である(図1).骨髄SP細胞発見の後,様々な臓器,組織における同細胞の検索が行われ,それらが幹・前駆細胞様の機能を持っていることが報告されている.

 ここでは骨髄,皮膚,心臓,中枢神経系,骨格筋および,その他の臓器におけるSP細胞研究を解説し,再生医学における意義を考察する.

今月の表紙 腫瘍の細胞診・9

子宮頸部の細胞診

北澤 暁子 , 海野 みちる , 坂本 穆彦

pp.902-904

 子宮頸部の細胞診はPapanicolaouがマウスの腟壁から採取した細胞から性周期を判定しようとしたホルモン細胞診から始まり,細胞診のなかでも最も歴史が長く,感染症から腫瘍まで幅広く研究されている分野の一つである.子宮頸部の細胞診は,比較的簡単な操作で短時間に広範囲からの検体採取を行うことができる.また,被検者に苦痛を与えずに繰り返して検査を行うことが可能であり広く行われている.

 子宮および付属器の構造を図1に示す.子宮は,腟部を含めた下部3分の1を頸部,上部3分の2を体部という.本稿では子宮に発生する腫瘍で,細胞診のなかで特に頸部の上皮性腫瘍について述べる.次号では体部の上皮性腫瘍の細胞像を説明する.

シリーズ最新医学講座 臓器移植・9

膵臓・膵島移植における臨床検査の意義

杉谷 篤 , 北田 秀久 , 岡部 安博 , 吉田 淳一 , 土井 篤 , 西岡 泰信 , 錦 建宏 , 劉 勇 , 岩瀬 正典 , 田中 雅夫

pp.993-1002

糖尿病と膵臓・膵島移植

 糖尿病は1型と2型とに分類される.1型糖尿病は主に20歳以下の若年者に初発し,膵臓の膵島細胞に対する自己抗体が形成されてインスリン産生が枯渇する自己免疫疾患で,急速に進行し初期からインスリンの投与が必要になるので,若年型糖尿病,インスリン依存性糖尿病(insulin dependent diabetes mellitus;IDDM)とも呼ばれている.2型糖尿病は成人になってから肥満・過食が原因でインスリン産生が相対的に不足,末梢細胞のインスリン感受性の低下によって起こるもので,食事療法,運動療法,経口血糖降下剤などの治療を優先するので,成人型糖尿病,インスリン非依存性糖尿病(non-insulin dependent diabetes mellitus;NIDDM)とも呼ばれる.日本人の糖尿病患者の場合,95%は2型糖尿病で,5%が1型糖尿病といわれている.1型であれ2型であれ進行すると腎不全を合併し,糖尿病性腎症が日本における新規透析導入原疾患の第1位となってから久しい.膵臓・膵島移植は1型糖尿病患者を対象としてインスリン分泌細胞を補填することによって,糖代謝を正常化し,二次性合併症の進展阻止,QOLの改善,さらには救命,延命効果を期待する治療法であり,欧米では糖尿病に対する治療法の一つとして定着している.膵臓移植は脳死あるいは心停止のドナーから膵臓を十二指腸とともに移植する場合と生体から膵体尾部を移植する場合があるが,①発症間もない頃で腎不全を併発していなければ膵単独移植(pancreas transplantation alone;PTA)が選択され,②腎不全を併発すると,一人のドナーから膵臓と腎臓をもらう膵腎同時移植(simultaneous pancreas kidney transplantation;SPK),あるいは,③腎移植を受けておいて,後日別のドナーから膵臓をもらう腎移植後膵移植(pancreas after kidney transplantation;PAK)が選択される.膵島移植も同様に3種類の適応がありうるが,国内外いずれも長期成績が良くないため1),わが国での実施例は少ない.また,複数ドナーからの膵島分離・移植を行うため,レシピエントは高率に感作されPRA(panel reactive antigen)が陽性になっていることが報告されており2),将来,膵臓移植や腎臓移植が必要になったとき,クロスマッチ陽性で移植ができない可能性がある.現時点での膵島移植の適応は,膵臓移植ができない,全身麻酔ができないほど全身状態が悪い場合と十分なインフォームド・コンセントのうえでレシピエント本人が膵島移植を希望する場合とに限定されるべきである.

 国際膵臓移植登録によると3),膵臓移植の2003年末までの累積症例数は23,043例に達し,2000年以降は年間約1,800例が全世界で行われている.日本でも,膵臓移植中央調整委員会の尽力によって膵臓移植の登録から移植手術までを全国支援体制で行えるようになり,1997年10月の臓器移植法制定後2007年5月末現在,1型糖尿病で腎不全を合併した患者に対して,脳死ドナーから34例,心停止ドナーから2例の計36例のSPKあるいはPAK,脳死ドナーからのPTA1例,生体ドナーから10例のSPK,PAK,PTAが施行されている.

 本稿では,生体膵腎同時移植を希望して当科で術前検査を行った実例を参考にして,生体膵臓移植レシピエントの適応検査,脳死あるいは心停止ドナーからの膵臓・膵島移植を希望してネットワークに登録するための臨床検査,膵腎同時移植の生体ドナーに対して行う臨床検査の方法と意義について述べる.

研究

日本人健康成人におけるComputer Aided Sensory Evaluator Version Four(CASE-Ⅳ)を用いた振動覚閾値の調査―糖尿病および末梢神経障害のない健康成人被験者での調査

東 純一 , 大石 充 , 藤尾 慈 , 今川 英之 , 竹内 雅和

pp.1003-1008

 日本人の健康成人100例(男性47例,女性53例)を対象とし,右足第一趾における振動覚閾値をComputer Aided Sensory Evaluator-Version Four(CASE-Ⅳ)を用いて測定した.また,測定値に対する年齢・性別・体格などの背景因子の影響を検討した.

Linear array HPV遺伝子型検出法―ウォーターバス法とドライエアインキュベーター法の比較検討

二井 美津穂 , 渡辺 純 , 角田 新平 , 上坊 敏子 , 西村 由香里 , 渡辺 佳代子 , 岡安 勲 , 海野 信也

pp.1009-1012

 37種類のヒト乳頭腫ウイルス(human papillomavirus;HPV)遺伝子型を同時に認識可能なlinear arrayによる検査キットで,ウォーターバス(原法)の代わりにドライエアインキュベーター(変法)を使うことの可否を検討した.

 子宮頸部からの58例の液状細胞標本を用い,原法と変法とでHPV遺伝子型を検出し両者の一致率を検討した.

 58例中57例(98.3%)で判定は一致し変法でもHPVの検出に差はなかった.

学会だより 第56回日本医学検査学会

今こそ臨床検査データ共有化と共有基準範囲が必要

多田 正人

pp.1014

 第56回日本医学検査学会が,2007年5月18日(金)・19日(土)に宮崎県宮崎市の宮崎国際会議場・ワールドコンベンションセンターサミットにおいて開催された.

 宮崎県は,東国原新知事誕生で全国的に知名度が上がり,美しい自然環境に恵まれ,国際級観光リゾートとして有名なところである.会場からも一面に広がる紺碧の太平洋と南国宮崎の景色を楽しめた.

尿沈渣検査 未来への挑戦

田中 雅美

pp.1015

 第56回日本医学検査学会が5月18,19日に宮崎県のフェニックス・シーガイア・リゾートで開催されました.本学会のメインテーマは「フェニックス―原点から未来への挑戦」でした.テーマのとおり学会では臨床検査の原点を基本に技師の新たな存在価値を模索し,新しい領域への挑戦とこれからの医療に積極的に貢献する姿勢,方向性が示唆されていたと感じました.

 ワークショップの「尿沈渣検査における正常と異常―腎・尿路系障害の局在・病期を反映する尿沈渣検査に迫る」を聴講しました.尿沈渣検査は昔から行われている検査の原点といえる検査法の一つで,今回のメインテーマにふさわしい内容でした.

南の国から暑いメッセージ

棚町 啓之

pp.1016

 第56回日本医学検査学会が2007年5月18日(金)・19日(土)の2日間,宮崎県宮崎市のフェニックス・シーガイア・リゾートにある宮崎国際会議場とワールドコンベンションセンターサミットで開催された.学会の楽しみの一つでもある懇親会は,世界最大規模の室内ウォーターパーク・オーシャンドームで開催され,宮崎芸能やサーフィンショーで盛り上がった.例年同様,学会前日の17日(木)には定期総会,開会式,表彰式が開催されたが,開会式の来賓には人気沸騰中の県知事,あの東国原英夫宮崎県知事からスーツ姿で祝辞をいただいた.しかし,翌朝のニュースでは,例の作業着姿の知事が「ごめんなさい会見」(県の施設で不正経理発覚)が報道されており,大変お忙しいなかの開会式ご出席だったのだろう.

 招待講演では「HTLV-1感染からATL発症予防」について,宮崎大学医学部内科学講座免疫感染病態学分野の岡山昭彦先生が講演された.その講演内容は,HAM(HTLV-1 associated myelopathy)の発症は免疫反応で周囲の神経組織に影響し発症するため免疫力が高い人や夫婦間感染で多い.抗体価が日本より高いジャマイカではHAMも日本より多いことから,HAM発症は抗体価との関連が示唆されている.抗体陽性率は40歳以上では女性のほうが高率であるが,感染細胞数は男性>女性であり変化しない.末梢血の異常リンパ球の割合を0.6%で切るとHTLV-1陰性,陽性がはっきり分かれる.細胞増殖やアポトーシスを回避させるTax蛋白が白血化の原因と考えられている.ATLの発症は,キャリアのうち1,000人/年の割合で発症しており,50歳以上に多く,男性>女性と性差がある.ATL発症の推定因子としては,①乳児期以前の感染,②ATLの家族歴,③男性,④喫煙である.母子感染は母乳を与え続けた場合2割,その期間が3か月以内であれば11%,完全人工乳の場合3%(出産時胎盤を通じて感染するため“0%”とはならない)であり,現在は母乳制限のため以前より家族内感染が低下している.女性から男性への感染よりも男性から女性への感染が多いことは知られているが,配偶者がどちらも抗体陰性である場合の抗体陽性率は,男性1.2%,女性4.0%であり,配偶者のどちらかが抗体陽性である場合は男性10.5%,女性54%である.ATL発症予防には母子感染対策が重要であり,母乳による児への感染を遮断すること,感染細胞を減少させるワクチンや抗ウイルス剤の検討,食品成分で感染細胞を“死”に誘導する研究など,HTLV感染から発症予防までを非常にわかりやすく説明していただいた.

海外文献紹介

多発性骨髄腫における血清アルブミン定量のためのBCG法とアガロース蛋白質電気泳動法との比較 フリーアクセス

鈴木 優治

pp.920

 多発性骨髄腫の国際病期分類システム(International Staging System;ISS)は正確な血清アルブミン定量の必要性を高めている.汎用されているBCG法とアガロースゲル蛋白質電気泳動法(PEL法)による血清アルブミン定量値には,しばしば不一致が生じ,多発性骨髄腫の測定にはどちらの測定法を選択すべきであるかについて混乱がある.著者らはBCG法,PEL法および免疫比濁法により多発性骨髄腫を含む患者試料のアルブミン定量を実施し,アルブミン定量法の臨床的評価を行った.単クローン免疫グロブリンが0~15g/l未満の血清では,BCG法およびPEL法の結果は免疫比濁法の結果と良く相関したが,PEL法のメディアンはBCG法よりも8g/l低値であった.M蛋白が大きい血清では,PEL法は免疫比濁法およびBCG法との相関が低かったが,BCG法はM蛋白の存在に関係なく免疫比濁法と良く相関した.多発性骨髄腫における血清アルブミン定量は安価なBCG法により実施できる.

骨無機物バランスのマーカーとしての尿天然カルシウム同位体成分 フリーアクセス

鈴木 優治

pp.985

 著者らはヒト尿管におけるカルシウムの天然同位体成分が正味の骨無機物バランスにおいて変化するかどうかを検討した.もし,カルシウム同位体が変化するならば,尿および血液のカルシウム天然同位体分析が他の技術ではできない骨無機物バランスにおける短期間の変化をモニターするために使用できる.カルシウム同位体成分の変化は試料と標準物質間の44Ca/40Caの千分率の差,δ44Caとして表した.研究では,骨変化を誘導するため,ベッド休息を17週間にわたり実施した.δ44Caは対照群,alendronate投与群および運動負荷群に分けた研究参加者の尿で休息前,休息中に2,3回および休息後に測定した.ベッド休息中の尿δ44Ca値は,alendronate投与群および運動負荷群で対照群よりも高値であった.尿δ44Ca平均値はalendronate投与群が正値,運動負荷群が変化なし,対照群が負値であった.この結果は脊椎動物におけるカルシウム同位体動態モデルおよび骨無機物密度データと一致していた.尿カルシウム同位体分析は臨床や研究の手段として役立つと考えられる.

生体内ヒト脂肪細胞への遊離脂肪酸の直接取り込み:体脂肪分布との関係 フリーアクセス

鈴木 優治

pp.1002

 体脂肪分布は肥満関連疾患の重要な予測因子であり,内臓脂肪分布は血漿遊離脂肪酸(free fatty acid;FFA)の増加を招き,インスリン抵抗性や関連代謝合併症を引き起こす.著者らは脂肪細胞によるFFAの直接取り込みがヒトの生体内において起こるかどうかと,やせと肥満の男女間に取り込みの部位別差があるかどうかを検討した.実験では,放射性同位体標識FFAの一括注入を行い,注意深く時間ごとに脂肪組織の生検により正常体重および肥満の男女における部位別脂肪組織のFFAの直接および間接取り込みを測定した.FFAの直接取り込みは存在し,男性よりも女性のほうが大きかった.腹部皮下脂肪は男性においては大腿部皮下脂肪よりもFFAを活発に取り込んだが,女性では異なっていた.同様の性別と部位別の違いは肥満の男女においても存在することがわかった.FFA輸送体の遺伝子発現は男性では腹部脂肪のほうが大腿部脂肪よりも大きかったが,女性では異なっていた.ヒトでは,皮下脂肪への性別および部位別特異的なFFA再循環があり,これは体脂肪分布の展開および維持を担う,新しいFFA処理経路と考えられる.

コーヒーブレイク

書架にある人生(その3)

屋形 稔

pp.970

 “茫々たる人の世の思いが平蔵の胸を流れた.”池波正太郎の大作,鬼平犯科帳のどこかに書かれてあった一行である.池波の数えきれぬ作品にはいずれも文句ない面白さとともに人生の不可思議さが漂っている.

 平岩,藤沢という同世代の作家とともに彼は生きたが,私も昭和,平成の同じ時代に生きてきたことになる.これは大きなプレゼントを彼らからもらったと考えているが,特に池波の本は専用の手製の本棚からこぼれそうである.何遍眺め,読み耽っても飽きることがない.

あとがき フリーアクセス

池田 康夫

pp.1020

 今回の特集にフローサイトメーターが取り上げられた,巻頭言でも触れられているようにフローサイトメーターの生みの親はスタンフォード大学のLeonard Arthur Herzenberg教授である.

 奇しくも2006年の京都賞の先端技術部門の受賞者にHerzenberg教授が選ばれ,来日されて素晴らしい講演を行っている.FACSの開発はbiotechnologyの歴史に残る偉大な業績であり,医学研究,とりわけ細胞生物学の研究の発展における貢献は計り知れないものがあり,京都賞受賞も当然のことといえる.今回のHerzenberg博士の受賞を機に考えたことは,診断・治療に役立つ新しい技術革新を生むためには,研究体制の整備が重要であるということである.以前から言われていたことだが医工連携,産学共同の効率良い仕組み作りが必要である.わが国は優れた基礎研究者を数多く輩出しており,加えて科学技術においても世界をリードする領域が少なからずあることから,医療・医学に貢献する技術開発に向けて産官学が一体となって取り組む仕組み作りの議論を早急に始めるべきであろう.

基本情報

臨床検査

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1367

印刷版ISSN 0485-1420

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バックナンバー

64巻12号(2020年12月発行)

今月の特集1 血栓止血学のトピックス—求められる検査の原点と進化
今月の特集2 臨床検査とIoT

64巻11号(2020年11月発行)

今月の特集1 基準範囲と臨床判断値を考える
今月の特集2 パニック値報告 私はこう考える

64巻10号(2020年10月発行)

増刊号 がんゲノム医療用語事典

64巻9号(2020年9月発行)

今月の特集1 やっぱり大事なCRP
今月の特集2 どうする?精度管理

64巻8号(2020年8月発行)

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今月の特集2 IgG4関連疾患の理解と検査からのアプローチ

64巻7号(2020年7月発行)

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64巻4号(2020年4月発行)

増刊号 これで万全!緊急を要するエコー所見

64巻3号(2020年3月発行)

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63巻11号(2019年11月発行)

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63巻10号(2019年10月発行)

増刊号 維持・継続まで見据えた—ISO15189取得サポートブック

63巻9号(2019年9月発行)

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63巻8号(2019年8月発行)

今月の特集 知っておきたい がんゲノム医療用語集

63巻7号(2019年7月発行)

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今月の特集2 薬剤耐性菌のアウトブレイク対応—アナタが変える危機管理

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今月の特集2 症例から学ぶフローサイトメトリー検査の読み方

63巻4号(2019年4月発行)

増刊号 検査項目と異常値からみた—緊急・重要疾患レッドページ

63巻3号(2019年3月発行)

今月の特集 血管エコー検査 まれな症例は一度みると忘れない

63巻2号(2019年2月発行)

今月の特集1 てんかんup to date
今月の特集2 災害現場で活かす臨床検査—大規模災害時の経験から

63巻1号(2019年1月発行)

今月の特集1 発症を予測する臨床検査—先制医療で5疾病に立ち向かう!
今月の特集2 薬の効果・副作用と検査値

62巻12号(2018年12月発行)

今月の特集1 海外帰りでも慌てない旅行者感染症
今月の特集2 最近の輸血・細胞移植をめぐって

62巻11号(2018年11月発行)

今月の特集1 循環癌細胞(CTC)とリキッドバイオプシー
今月の特集2 ACSを見逃さない!

62巻10号(2018年10月発行)

増刊号 感染症関連国際ガイドライン—近年のまとめ

62巻9号(2018年9月発行)

今月の特集1 DIC診断基準
今月の特集2 知っておきたい遺伝性不整脈

62巻8号(2018年8月発行)

今月の特集 女性のライフステージと臨床検査

62巻7号(2018年7月発行)

今月の特集1 尿検査の新たな潮流
今月の特集2 現場を変える!効果的な感染症検査報告

62巻6号(2018年6月発行)

今月の特集1 The Bone—骨疾患の病態と臨床検査
今月の特集2 筋疾患に迫る

62巻5号(2018年5月発行)

今月の特集1 肝線維化をcatch
今月の特集2 不妊・不育症医療の最前線

62巻4号(2018年4月発行)

増刊号 疾患・病態を理解する—尿沈渣レファレンスブック

62巻3号(2018年3月発行)

今月の特集1 症例から学ぶ血友病とvon Willebrand病
今月の特集2 成人先天性心疾患

62巻2号(2018年2月発行)

今月の特集1 Stroke—脳卒中を診る
今月の特集2 実は増えている“梅毒”

62巻1号(2018年1月発行)

今月の特集1 知っておきたい感染症関連診療ガイドラインのエッセンス
今月の特集2 心腎連関を理解する

60巻13号(2016年12月発行)

今月の特集1 認知症待ったなし!
今月の特集2 がん分子標的治療にかかわる臨床検査・遺伝子検査

60巻12号(2016年11月発行)

今月の特集1 血液学検査を支える標準化
今月の特集2 脂質検査の盲点

60巻11号(2016年10月発行)

増刊号 心電図が臨床につながる本。

60巻10号(2016年10月発行)

今月の特集1 血球貪食症候群を知る
今月の特集2 感染症の迅速診断—POCTの可能性を探る

60巻9号(2016年9月発行)

今月の特集1 睡眠障害と臨床検査
今月の特集2 臨床検査領域における次世代データ解析—ビッグデータ解析を視野に入れて

60巻8号(2016年8月発行)

今月の特集1 好塩基球の謎に迫る
今月の特集2 キャリアデザイン

60巻7号(2016年7月発行)

今月の特集1 The SLE
今月の特集2 百日咳,いま知っておきたいこと

60巻6号(2016年6月発行)

今月の特集1 もっと知りたい! 川崎病
今月の特集2 CKDの臨床検査と腎病理診断

60巻5号(2016年5月発行)

今月の特集1 体腔液の臨床検査
今月の特集2 感度を磨く—検査性能の追求

60巻4号(2016年4月発行)

今月の特集1 血漿蛋白—その病態と検査
今月の特集2 感染症診断に使われるバイオマーカー—その臨床的意義とは?

60巻3号(2016年3月発行)

今月の特集1 日常検査からみえる病態—心電図検査編
今月の特集2 smartに実践する検体採取

60巻2号(2016年2月発行)

今月の特集1 深く知ろう! 血栓止血検査
今月の特集2 実践に役立つ呼吸機能検査の測定手技

60巻1号(2016年1月発行)

今月の特集1 社会に貢献する臨床検査
今月の特集2 グローバル化時代の耐性菌感染症

59巻13号(2015年12月発行)

今月の特集1 移植医療を支える臨床検査
今月の特集2 検査室が育てる研修医

59巻12号(2015年11月発行)

今月の特集1 ウイルス性肝炎をまとめて学ぶ
今月の特集2 腹部超音波を極める

59巻11号(2015年10月発行)

増刊号 ひとりでも困らない! 検査当直イエローページ

59巻10号(2015年10月発行)

今月の特集1 見逃してはならない寄生虫疾患
今月の特集2 MDS/MPNを知ろう

59巻9号(2015年9月発行)

今月の特集1 乳腺の臨床を支える超音波検査
今月の特集2 臨地実習で学生に何を与えることができるか

59巻8号(2015年8月発行)

今月の特集1 臨床検査の視点から科学する老化
今月の特集2 感染症サーベイランスの実際

59巻7号(2015年7月発行)

今月の特集1 検査と臨床のコラボで理解する腫瘍マーカー
今月の特集2 血液細胞形態判読の極意

59巻6号(2015年6月発行)

今月の特集1 日常検査としての心エコー
今月の特集2 健診・人間ドックと臨床検査

59巻5号(2015年5月発行)

今月の特集1 1滴で捉える病態
今月の特集2 乳癌病理診断の進歩

59巻4号(2015年4月発行)

今月の特集1 奥の深い高尿酸血症
今月の特集2 感染制御と連携—検査部門はどのようにかかわっていくべきか

59巻3号(2015年3月発行)

今月の特集1 検査システムの更新に備える
今月の特集2 夜勤で必要な輸血の知識

59巻2号(2015年2月発行)

今月の特集1 動脈硬化症の最先端
今月の特集2 血算値判読の極意

59巻1号(2015年1月発行)

今月の特集1 採血から分析前までのエッセンス
今月の特集2 新型インフルエンザへの対応—医療機関の新たな備え

58巻13号(2014年12月発行)

今月の特集1 検査でわかる!M蛋白血症と多発性骨髄腫
今月の特集2 とても怖い心臓病ACSの診断と治療

58巻12号(2014年11月発行)

今月の特集1 甲状腺疾患診断NOW
今月の特集2 ブラックボックス化からの脱却—臨床検査の可視化

58巻11号(2014年10月発行)

増刊号 微生物検査 イエローページ

58巻10号(2014年10月発行)

今月の特集1 血液培養検査を感染症診療に役立てる
今月の特集2 尿沈渣検査の新たな付加価値

58巻9号(2014年9月発行)

今月の特集1 関節リウマチ診療の変化に対応する
今月の特集2 てんかんと臨床検査のかかわり

58巻8号(2014年8月発行)

今月の特集1 個別化医療を担う―コンパニオン診断
今月の特集2 血栓症時代の検査

58巻7号(2014年7月発行)

今月の特集1 電解質,酸塩基平衡検査を苦手にしない
今月の特集2 夏に知っておきたい細菌性胃腸炎

58巻6号(2014年6月発行)

今月の特集1 液状化検体細胞診(LBC)にはどんなメリットがあるか
今月の特集2 生理機能検査からみえる糖尿病合併症

58巻5号(2014年5月発行)

今月の特集1 最新の輸血検査
今月の特集2 改めて,精度管理を考える

58巻4号(2014年4月発行)

今月の特集1 検査室間連携が高める臨床検査の付加価値
今月の特集2 話題の感染症2014

58巻3号(2014年3月発行)

今月の特集1 検査で切り込む溶血性貧血
今月の特集2 知っておくべき睡眠呼吸障害のあれこれ

58巻2号(2014年2月発行)

今月の特集1 JSCC勧告法は磐石か?―課題と展望
今月の特集2 Ⅰ型アレルギーを究める

58巻1号(2014年1月発行)

今月の特集1 診療ガイドラインに活用される臨床検査
今月の特集2 深在性真菌症を学ぶ

57巻13号(2013年12月発行)

今月の特集1 病理組織・細胞診検査の精度管理
今月の特集2 目でみる悪性リンパ腫の骨髄病変

57巻12号(2013年11月発行)

今月の特集1 前立腺癌マーカー
今月の特集2 日常検査から見える病態―生化学検査②

57巻11号(2013年10月発行)

特集 はじめよう,検査説明

57巻10号(2013年10月発行)

今月の特集1 神経領域の生理機能検査の現状と新たな展開
今月の特集2 Clostridium difficile感染症

57巻9号(2013年9月発行)

今月の特集1 肺癌診断update
今月の特集2 日常検査から見える病態―生化学検査①

57巻8号(2013年8月発行)

今月の特集1 特定健診項目の標準化と今後の展開
今月の特集2 輸血関連副作用

57巻7号(2013年7月発行)

今月の特集1 遺伝子関連検査の標準化に向けて
今月の特集2 感染症と発癌

57巻6号(2013年6月発行)

今月の特集1 尿バイオマーカー
今月の特集2 連続モニタリング検査

57巻5号(2013年5月発行)

今月の特集1 実践EBLM―検査値を活かす
今月の特集2 ADAMTS13と臨床検査

57巻4号(2013年4月発行)

今月の特集1 次世代の微生物検査
今月の特集2 非アルコール性脂肪性肝疾患

57巻3号(2013年3月発行)

今月の特集1 分子病理診断の進歩
今月の特集2 血管炎症候群

57巻2号(2013年2月発行)

今月の主題1 血管超音波検査
今月の主題2 血液形態検査の標準化

57巻1号(2013年1月発行)

今月の主題1 臨床検査の展望
今月の主題2 ウイルス性胃腸炎

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