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今月の主題 インフルエンザ診療のブレークスルー 総説
わが国におけるインフルエンザの疫学
著者: 岡部信彦1
所属機関: 1国立感染症研究所感染症情報センター
ページ範囲:P.23 - P.27
文献購入ページに移動 わが国のインフルエンザの疫学情報の中心は,全国の小児科約3,000,内科約2,000の合計約5,000か所の医療機関からなるインフルエンザ定点から週ごとに寄せられる患者数報告によっており,その分析を国立感染症研究所感染症情報センターで行っている.定点の約10%が検査定点となり,そこから検体が地方衛生研究所に送られて病原検索が行われる.詳細なウイルス分析については,各地研および国立感染症研究所ウイルス3部で行っている.通常のインフルエンザサーベイランスの充実は,インフルエンザパンデミックへの備えにもなり,また感染症対策全体のレベルを上げることになり,SARSのような新たな感染症の発生への備えにも結びつくことにもなる.すなわち感染症危機管理への重要なキーポイントとなる.
参考文献
1) 岡部信彦:インフルエンザの発生動向(サーベイランス).感染症学雑誌 80(2):59-63,2006
2) 微生物検出情報:特集:インフルエンザ,Vol.28 No.11(No.334),2007,国立感染研究所感染症情報センターホームページ:インフルエンザ(http://idsc.nih.go.jp/index-j.html)
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