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今月の主題 インフルエンザ診療のブレークスルー 治療と対策
新型インフルエンザ対策―公衆衛生の観点から
著者: 安井良則1
所属機関: 1国立感染症研究所感染症情報センター
ページ範囲:P.57 - P.63
文献購入ページに移動 本稿では各種新型インフルエンザ対策ガイドラインのなかでも,公衆衛生にとって最も重要であると思われる「積極的疫学調査ガイドライン」および「早期対応戦略ガイドライン」について,その概略を解説・紹介した.前者は,この調査結果に基づいて他の各種対策が実行されるといっても過言ではない.また,後者は対策の中心に位置付けられるべきであるが,わが国ではこれまで類似の対策について検討された経験がなく,現段階においてはまだ専門職者の間ですら理解が広まっておらず,具体的に検討されるべき課題は山積している.対策に関して,公衆衛生の果たすべき役割は極めて大きいものであり,本稿がこの両ガイドラインの理解と普及の一助となれば幸いである.
参考文献
1) World Health Organization:Epidemiology of WHO-confirmed human cases of avian A(H5N1)infection. Wkly Epidemiol Rec 81(26):249-260, 2006
2) WHOホームページ:Cumulative Number of Confirmed Human Cases of Avian Influenza A/(H5N1)Reported to WHO. 〈http://www.who.int/csr/disease/avian_influenza/country/cases_table_2007_09_10/en/index.html〉
3) 厚生労働省ホームページ:新型インフルエンザ積極的疫学調査ガイドライン.〈http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/pdf/09-04.pdf〉
4) 厚生労働省ホームページ:新型インフルエンザ発生初期における早期対応戦略ガイドライン.〈http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/pdf/09-05.pdf〉
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