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雑誌目次

雑誌文献

臨床検査52巻10号

2008年10月発行

雑誌目次

今月の主題 結核

巻頭言

結核診療の過去・現在と未来

四元 秀毅

pp.1075-1076

 結核の現在は過去を反映し,その未来は現在に影響される.最近のわが国の結核罹患率は人口10万に対して20程度と先進諸国の中では高く,10以下の低まん延状態に到達するには越えなければならないいくつかの山がある.

 わが国の結核患者を年齢層別にみると60歳代以上の占める割合が60%を超えていて最近の罹患率の低下傾向を鈍らせているが,これは高齢者施設などで結核がまん延しているというようなことによるものではない.結核の発病様式は感染に引き続いて数週間~2,3か月間の比較的短期間に起こる一次結核,年余の後に起こる二次結核に類型化される(このような結核の潜伏期の不定性は,結核菌の堅牢さと宿主であるヒトのこの菌に対する自然免疫・獲得免疫の抵抗力の不完全さのバランスによるものである).目前の患者がそのいずれであるかを明確に識別できるわけではないが,この考えに沿って割り切って言うと,若者の結核の多くは前者,高齢者結核の多くは後者と見ることができる.わが国で高齢結核患者が多いのは,かつての高まん延の負荷により,この層の既感染率が高いためで,慢性感染症としての結核の特徴に基づくものである.仮に感染者の二次結核の生涯発症率を数%とし60歳以上の既感染率を20%程度とすると,単純計算で100人のうち1名程度が発病することになる.これは過大評価としても,高齢層が全人口においてある程度の割合を占める間は,この層が発病予備軍として結核罹患率を下支えし続けるであろう.

総論

結核の微生物学と免疫

冨岡 治明

pp.1077-1084

 結核菌はgenus Mycobacteriumに属する病原菌であるが,脂質に富む堅牢な細胞壁をもつため,物理的・化学的な処理に対する抵抗性が強い.さらに体内にあっては,様々な病原因子の働きにより,宿主マクロファージの殺菌メカニズムに対して強い抵抗性を示し,感染部位での滞留性が高い.このように,結核菌はヒトや動物に強い病原性を示し持続感染を引き起こす.そしてその感染症は適切な化学療法なしには極めて難治性である.

本邦における結核の疫学

大森 正子

pp.1085-1091

 かつて国民病と恐れられ1951年には人口10万対698を記録した結核罹患率も,2006年には20.6にまで低下した.しかし,1970年代まで順調に低下した結核罹患率も1980~1990年代になると減少に陰りがみられ,高齢者結核の増加,外国人や貧困者の結核問題が浮上してきた.2000年以降DOTSが導入され,きめ細かな結核対策が展開されている.一方,1990年代以降の抗酸菌検査法の進歩は著しく,1995年から導入された拡散増幅法は診断の遅れの短縮化に貢献した.

結核の標準的治療と管理

露口 一成 , 坂谷 光則

pp.1093-1096

 結核は伝染病であるため,患者を治癒させるのみならず周囲への感染を防ぐことも重要であり,社会的な側面の大きい疾患である.そのため,すべての患者を届け出の対象とし,定められた標準治療を確実に行うこと,接触者調査を行い必要に応じて潜在性結核感染症に対する治療を行うことなどが感染症法に定められている.標準治療については様々なガイドラインが出されており,わが国でも最近,「結核医療の基準」の見直しが行われた.

結核の病態

抗酸菌検査のポイント―結核菌検査指針2007を中心に

小栗 豊子

pp.1097-1103

 結核菌を含む抗酸菌は検査所要日数が長く,このため初期治療の検査としての貢献度は低い評価であったが,最近ではCDCの3つの要求をクリアでき,30日以内に薬剤感受性検査まで報告できる検査体制が確立された.最近ではMDR-TB(Multidrug-resistant tuberculosis)やXDR-TB(Extensively drug-resistance tuberculosis)といった多剤耐性株の出現や増加が危惧されており,検査の迅速化が切望されるさなか,これに応えるべく『結核菌検査指針2007年』の最新版が出版された.ここに概要を紹介する.

小児結核の特徴と問題点

宮川 知士

pp.1105-1110

 小児結核は減少傾向にあり,最近の新規登録患者数(0~14歳)は年間85人である.これに伴って小児結核診療の機会が稀となった.小児結核は年齢層で病型が異なり,学童期では成人結核とほぼ同様の病態であるため診断・治療とも困難は少ない.これに対して乳幼児期の結核は成人と全く異なる病態を有し,早期に粟粒結核・髄膜炎に進展しやすい.この特徴を理解することが,小児結核の診療に不可欠である.

高齢者結核の特徴と問題点

米丸 亮

pp.1111-1114

 近年,高齢者結核の割合が増加している.高齢者結核の臨床症状は,非定型的なことが多く,診断の遅れも問題となる.血液検査では炎症反応は弱く,リンパ球数低下・低アルブミン血症などがみられる.ツベルクリン反応の陽性化率も低い.胸部X線では空洞形成率が低く,粟粒結核を含む肺外結核の比率が増加する.抗結核薬による副作用や種々の合併症のため,治療不能となる割合が増加する.全身状態の衰弱により高い死亡率を示す.

HIV感染と結核

永井 英明

pp.1115-1118

 日本の結核罹患率は高くHIV感染者も増加傾向にある.今後HIV感染症合併結核例が増加する可能性がある.両者の治療を同時に行う場合,副作用,薬剤相互作用,免疫再構築症候群などを考慮しなければならず,注意深い観察が必要である.結核の治療開始後に抗HIV療法を開始する時期については,数種のガイドラインがあるがエビデンスのある推奨はない.症例ごとに慎重に対応すべきである.

結核後遺症

町田 和子

pp.1119-1121

 肺結核後遺症は,結核の治癒後に,呼吸機能障害,肺性心,肺真菌症などの合併症を起こしたもので,人工気胸や外科療法との関係が深い.拘束性換気障害が主だが,しばしば閉塞性障害を合併する.結核発病から呼吸不全発症までの期間が長く,高二酸化炭素血症,肺高血圧症および夜間の睡眠呼吸障害の合併率が高い.運動負荷と夜間の酸素飽和度モニターは有用である.在宅酸素療法および非侵襲的陽圧換気療法は,肺結核後遺症の生命予後を改善させた.

肺外結核の診断と治療

伊藤 邦彦

pp.1123-1126

 肺外結核には結核性胸膜炎や播種性結核(粟粒結核)なども含まれる.診断の原則は結核菌の検出であるが,肺外結核では菌量が少ないことが多く病理検査所見や臨床的判断に頼らざるを得ない場合も多い.治療も基本的に肺結核と同一だが,播種性結核や中枢神経系の結核などでは肺結核よりも治療を延長すべきとする意見がある.外科治療の必要性に関しては議論が多く結論が出ていない場合が多い.

非結核性抗酸菌症の診断と治療

長谷川 直樹 , 西村 知泰

pp.1127-1132

 環境菌である非結核性抗酸菌はヒトからヒトへの感染はないと言われている.わが国ではMycobacterium avium complex(MAC,約70%)やMycobacterium kansaii(約20%)よる呼吸器感染症が一般的である.診断には抗酸菌培養検査で菌を複数回検出することが必要である.特に肺MAC症に対する治療法は確立されていないが,治療開始時期,治療効果判定など,病状の把握には培養検査が必須である.いったん診断されると治癒を判定する基準がないため,微生物検査が患者の管理に重要な意義をもつ.

トピックス

多剤耐性結核菌 Multi-Drug Resistant Mycobacterium tuberculosis

水野 和重 , 山田 博之 , 御手洗 聡

pp.1133-1138

1.はじめに

 結核菌感染症(結核)は大変古くからある社会的臨床的問題であり,現在に至るまで完全解決をみていない.それどころか,世界的にはいまだに毎年900万人以上の患者が発生し,約170万人が結核で死亡していると推計されている1).多くの結核患者は途上国に存在し,十分な診断・治療を受けられないまま死亡しているケースも多い.最近ではDirectly Observed Treatment with Short course chemotherapy(DOTS)の普及が進む中,薬剤の使用による耐性菌の発生も危惧されており,2006年には高度耐性菌の集団発生的事例が南アフリカ共和国で報告された.また,東欧諸国では一般的に結核菌の耐性化が進んでいると言われている.してみると,すでに耐性結核菌は一部の稀な問題ではなく,世界規模での問題となっており,世界保健機関(WHO)も対策の必要性を強調している2)

 本稿では,現在世界的に大きな問題となっている多剤耐性結核菌(Multi-Drug Resistant Tuberculosis:MDR-TB)について,国内的あるいは国際的観点から論じたい.

クオンティフェロンTB-2G(QFT)検査の意義

鈴木 克洋 , 露口 一成 , 吉田 志緒美 , 坂谷 光則

pp.1139-1143

1.はじめに

 クオンティフェロンTB-2G(QFT)は,結核感染の有無を診断する検査法である.従来,結核の感染診断法としては,ツベルクリン反応のみであったが,BCGとの交差反応性のため,わが国では特異度があまりにも低く役立たないことが現在明らかになっている.QFTは後述する方法によりBCGとの交差反応性をなくすことで,特異度を大幅に改善している.QFT陽性者が結核菌に感染していることは間違いない.しかし,結核菌に感染していることが,病気としての結核と同一ではない点を理解しなければならない.QFTを用いるのは感染診断のためなのか,はたまた発病診断のためなのか,この点を明確に意識して結果を解釈する必要がある.

 本稿ではQFTの有効性を理解するために必要な結核の基礎知識,QFTの基本,感染診断と発病診断におけるQFTの有用性について,当院でのデータに文献的考察を加えて概説する.

抗結核薬開発の現況と展望

土井 教生

pp.1145-1148

1.はじめに

 新抗結核薬開発の領域では,米国Bill and Melinda Gates財団(BMGF)とRockefeller財団そのほかの資金援助とCDC(Centers for Disease Control and Prevention)の支援を背景に2000年に設立された“Global Alliance for TB Drug Development(TB-Alliance)”という国際組織が指導的役割を果たしてきた.現在,世界各国37の研究機関・大学・企業がTB-Allianceの活動を支えており,日本からは「結核研究所」が唯一の協力研究機関として参画し,支援活動を続けている.欧米とアフリカ諸国の研究機関の連携のもと,次世代の3~4か月間結核標準化学療法の新時代の到来を前提に,治療経過の診断および治療終了後の再発監視の診断ツールとしてBiomarker研究開発プロジェクトも同時に進行している.

結核ワクチン研究の現状と展望

松本 壮吉 , 小林 和夫

pp.1149-1153

1.結核(症)の現状

 世界の年間死亡総数の約1/4を占める感染症において,結核は感染症の死因で後天性免疫不全症候群(AIDS)に次ぐ第二位で,全感染症による死亡者数の約1/7を占める.世界保健機関の統計(2008年5月23日現在)によると2005年の結核患者発生数は881.1万人,死亡者数が157.7万人である.AIDS患者における結核死亡を考慮した場合,毎年約200万人が結核によって死亡している.このように現在でも結核は甚大な健康被害を招来している.

 結核には菌の感染後即発症する一次結核と,潜伏期を経て発症する二次結核がある(図1).わが国を含め,結核の低―中蔓延地域における成人肺結核の多くは二次結核である.結核菌は現在人類の1/3(20億人)に潜伏感染しており,既感染者の5~10%が終生の間に二次結核を発症する.ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染は内因性再燃を加速し,HIV-結核菌重複感染者の約10%が毎年結核を発症する.したがって,結核ワクチン開発においては,感染暴露前(pre-exposure vaccine)のみならず,感染暴露後(治療的)ワクチン(post-exposure vaccine)の開発が希求される.

DOTS(Directly Observed Treatment, Short course)

成田 友代

pp.1155-1159

1.はじめに

 DOTS(Directly Observed Treatment, Short course)とは,1995年にWHOにより提唱されたDOTS戦略のことであり,DOT(Directly Observed Treatment,直接服薬確認療法)を主軸とする包括的な結核対策のことを指す1).結核は基本的には抗結核薬を飲み続ければ治る病気であるが,服薬期間が最短でも6か月と長いこともあり,不規則治療や治療中断の防止が長年の課題であった.そこで,短期で有効な化学療法を用い患者が薬を確実に服用していることを確認しながら治療を進めるDOTが導入され,アメリカでの治療成績の飛躍的向上2),中国における大規模なDOT治療の成功3)を経て,DOTS戦略が誕生した.

 WHOは喀痰塗抹陽性結核患者を重点対象とし,「発見した喀痰塗抹陽性結核患者の85%以上を治す」という目標を掲げ,このDOTS戦略に5つの基本要素4)を示した.これを日本の実情に適合させると,①行政の関与,②精度の高い診断,③標準的な治療の規則的な実施,④医療の確実な提供体制,⑤治療情報の管理と評価の5要素(日本版DOTSの5要素5))となる.ここで注意したいのは,DOTSはDOTというひとつの治療法にとどまらず,5要素が一体的に提供される総合的な結核対策であるということである.現在,DOTSは結核医療の国際基準6)にも採用され,世界的標準として世界中で展開されている.

結核の感染防止対策

桑原 克弘

pp.1161-1164

1.結核院内感染の現状と背景

 結核は診断・治療法の進歩とともに減少してきたが,いまだに日本の罹患率は欧米先進国の2倍以上である.職場感染が劇的に減少していることに対し,医療現場での院内感染の減少は緩やかで相対的に危険性が高まっている.その要因として,結核罹患率の低下で若年者の多くが未感染で免疫が弱い,受診遅延による重症化,医師の経験不足による診断遅延,気管支鏡・人工呼吸などのエアロゾルの飛散を伴う処置の増加,気密度の上昇などが挙げられている1).そして戦中・戦後の結核高蔓延時代を経験した高齢者の著しい増加が医療や介護の現場での結核感染を減少させられない大きな要因であり,高齢者間でも再感染により集団感染がおきるえることも証明されている2).また,先進医療を行っている中核病院で院内感染が起きると免疫低下患者が多いこともあり接触患者や職員に対し広範囲で長期の検診・観察を余儀なくされ病院のダメージは大きい.結核院内感染対策の基本は結核菌の除去,密度の低下,吸入結核菌数の減少,発病の早期発見・予防であり健康管理と施設・環境整備に分けて解説したい.

今月の表紙 臨床微生物検査・10

類鼻疽菌

國島 広之

pp.1072-1074

【類鼻疽について】

 類鼻疽(メリオイドーシス)は,Burkholderia pseudomalleiを原因菌とするヒツジ・ヤギ・ブタなどとの人獣共通感染症であり,主に北緯20度,南緯20度の間に位置する東南アジア,オーストラリア北部,中国などでみられる感染症である.B. pseudomalleiは,土壌,水田などの自然環境に生息する好気性のブドウ糖非発酵のグラム陰性桿菌で1),MacConkey agarに数日で特有の臭気を有する皺のあるコロニーが発育し(図1),API 20NEなどのキットにて同定可能である.

 本菌は,損傷皮膚から経皮的,あるいは経気道的に感染し,全身の臓器に膿瘍を形成する.雨期に患者が増加し,腎機能障害や耐糖能異常の患者に多いものの,健常人にも発症する2).また,本菌は細胞内にて増殖することが知られており,数十年後の再燃の報告もみられる.東南アジアでは致死率および再発率も高い感染症である.ヒトからヒトへの伝播は稀である.わが国では海外渡航者などの輸入感染症として見られることがある3)

シリーズ最新医学講座・Ⅰ 糖鎖と臨床検査・10

神経系と糖鎖

遠藤 玉夫

pp.1165-1171

はじめに

 神経系の特徴は,形態的にも機能的にも異なる多種多様な細胞がお互いを認識することによって,正確な神経回路網が形成されていることにある.本シリーズで解説されているように,糖鎖は細胞同士や細胞と細胞外分子との相互認識や相互作用において重要な役割を果たす.また細胞の運命や感染の成立を決定するなど様々な生命現象にかかわり,臨床的にも非常に重要な分子である.さらに,近年ヒトの先天性疾患で糖鎖異常が原因になっているものが明らかになり,こうした疾患研究からも糖鎖の役割の解明が急速に進んでいる.本稿では神経系おける糖鎖研究および糖鎖関連疾患について概説する.

シリーズ最新医学講座・Ⅱ 臨床検査用に開発された分析法および試薬・10

分離分別測定からリガンド測定へ(薬物分析,HbA1cなど)

石橋 みどり

pp.1173-1181

はじめに

 臨床検査としての成分分析は,血清や尿など極めて複雑な生体試料を用いるため,一般の化学分析とは大きく異なっている.それゆえ,当初多くの検査項目は分析にあたり,分離抽出などの前処理を必須とした.

 臨床検査は分析分野の中でも最も応用開発が進んでおり,用手法による工程の自動化に始まり,全自動測定やシステム化などが定着している.この発展の過程で基本となる分離分別法とリガンド反応の測定原理を利用する共存分析法が開発されてきた.測定原理は前者が測定対象の物理化学的性質,後者は主に生物学的性質を利用している.

 分離分別法はまず測定分子の分子量や荷電を利用したゲルろ過法,クロマトグラフィー法および電気泳動法などである.生体のもつ分子間の特異的識別能力,リガンド反応の代表は免疫反応やホルモン/レセプターなどであるが,特に検査に必須の免疫学的測定は多様な成分を含む複雑な血清試料からターゲットの薬物や蛋白質を特異的に測定できる.特に免疫測定は1975年にKöhlerら1)によるモノクローナル抗体の技術が実用化されたため,飛躍的な進歩を遂げた.

 本稿では臨床検査における分離分別測定からリガンド測定への変遷について,薬物とヘモグロビンA1c(HbA1c)の測定を例に述べてみたい.

学会だより 第82回日本感染症学会総会

ポストゲノム時代の感染症学―臨床と基礎とを結ぶ新領域への期待

砂川 慶介

pp.1183

 第82回日本感染症学会学は平成20年4月17~18日の2日間,島根大学医学部微生物・免疫学講座の冨岡冶明教授のもと,島根県松江市の「島根県民会館/サンラポーむらくも」において開催された.

 今学会は「感染症の教育体制の充実に向けた取り組み」,「感染症の診断と治療の現況と将来展望」,「人獣共通感染症を中心とした新興・再興感染症」を重点的に取り上げ,会長講演にはじまり,特別講演2題,招請講演2題,教育講演20題,シンボジウム9題,ワークショップ13題,ミニ特別講演,新型インフルエンザに関する緊急討論,ICD講習会と盛り沢山の企画であり,一般演題も493題と非常に多くの発表がなされた.

学会だより 第49回日本臨床細胞学会総会

細胞学・基礎と臨床の架け橋 「肺多形癌の細胞像」のワークショップに参加して

羽場 礼次

pp.1184

 第49回日本臨床細胞学会総会が,2008年6月6~8日に東京慈恵会医科大学産婦人科の安田 充教授のお世話によりグランドプリンスホテル新高輪で開催されました.4,000人以上の医師(産婦人科医,内科医,外科医,病理医など)や細胞検査士,臨床検査技師が参加され,盛会裏に全日程が終了致しました.今回の学会のメインテーマは「細胞学・基礎と臨床の架け橋」で,患者さんの癌診療に直結する臨床細胞診断学だけではなく,基礎診断学である免疫組織化学や電顕,フローサイトメトリー,細胞培養,分子生物学にも焦点をあて,両者が調和される形で特別講演,教育講演,シンポジウム,ワークショップ,公開講座,国際フォーラム,一般演題による発表が行われました.この中でワークショップの「肺多形癌の細胞像」に参加し,発表する機会をいただきましたので御紹介したいと思います.

 肺の多形癌は高齢者に発生するまれな腫瘍で,その大部分は喫煙者です.非常に予後の悪い腫瘍で,化学療法や放射線療法が効きにくいことが特徴です.発生部位は肺上葉の末梢が多く,しばしば巨大な腫瘍を形成します.病理組織学的には,1999年のWHO分類(第3版)で初めて掲載された組織型で,紡錘細胞あるいは巨細胞を含む扁平上皮癌,腺癌,大細胞癌,あるいは紡錘細胞と巨細胞のみからなる腫瘍です.特に紡錘細胞や巨細胞などの肉腫様細胞が,10%以上を占める場合を多形癌と定義します.臨床像,病理組織像とも特徴的な所見があるにもかかわらず,細胞学的な報告は散発的で,今回ワークショップで議論されたことは大変意義深いと思われました.

学会だより 第49回日本臨床細胞学会細胞学会総会

治療を見据えたこれからの細胞診

弓納持 勉

pp.1185

 東京品川にあるグランドプリンスホテル新高輪・国際館パミールにて,安田允先生(東京慈恵会医科大学附属第三病院)を大会長に第49回日本臨床細胞学会春季大会が開催された.総参加者数が4000名を越え,一般演題も276題と盛大に行われた.また,シンポジウム,ワークショップおよび教育セミナーと,盛り沢山な内容が企画されており,非常に有意義な学会であった.

 その中で,近年分子標的治療が関する教育講演や一般演題が興味深かった.これからの細胞診断は,病理診断と同様に良悪性の診断のみならず,治療の適応や治療効果の判定予測なども併せて求められることが予測される.その代表的なものに乳癌におけるHER2/neu遺伝子異常,および肺癌におけるEGFR遺伝子変異がある.乳癌の10~30%でHER2蛋白過剰発現,HER2/neu遺伝子の増幅が認められる.転移性乳癌でHER2/neu遺伝子の増幅が認められる症例はトラスツマブ(ハーセプチン)の投与適応となる.このHER2蛋白の発現は手術例で行われるのが一般的であるが,転移性乳癌では胸腹水や髄液など細胞診でのHER2蛋白発現や遺伝子増幅も求められるだろう.

Coffee Break

援農,暗渠排水工事および軍需工場へ動員された中学生生活後半(その2)

佐々木 禎一

pp.1104

 戦時下中学生活の3~4年は,2回の援農(蘭越,狩太)や暗渠排水工事(目名)に動員され,勉強も大幅に犠牲になったが,4年目の末期(1945年1月)われわれ全員が指導の先生方ともども室蘭の軍需工場に動員された.

海外文献紹介

ハーフマラソン後におけるオステオカルシンおよび副甲状腺ホルモンの急激な変動 フリーアクセス

鈴木 優治

pp.1126

 副甲状腺ホルモン(parathyroid hormone;PTH)とオステオカルシン(osteocalcin;OC)は骨再性および骨代謝の役割を担っている.これらのホルモンの生理学的機能・臨床的重要性は確立されているが,昼間や季節変動を別にした他の生物学的な変動の影響はほとんど検討されていない.特に運動後の動態に関する情報はない.著者らはハーフマラソン(21km走)競技者15人を対象にPTHおよびOCの血中ホルモン濃度を測定した.競技者らは5年以上,持続的に練習を行っている白人男性(平均年齢47歳)である.競技者は競争条件下でハーフマラソンを行い,ホルモンの動態を測定した.完走直後のホルモン濃度はOCで1.2倍,PTHで2.1倍まで上昇したが,完走3時間後には走行前の水準に戻った.各ホルモンの基準範囲を超えた競技者数は,OCは測定時間内において安定していたが,PTHでは完走直後には0人(0%)から6人(40%)に増加し,完走3時間後には全員が基準範囲内に戻った.これらの結果はハーフマラソンが急激で一時的なPTHおよびOCの増加を引き起こすことを示している.

マクロファージ遊走阻止因子はLPS誘導アポトーシスに対する内皮細胞感受性を左右する フリーアクセス

鈴木 優治

pp.1143

 ヒト内皮細胞(endothelial cell;EC)は肺疾患関連の刺激が誘導するアポトーシスに抵抗する.この抵抗性の決定因子は完全には解明されていない.マクロファージ遊走阻止因子(macrophage migration inhibitory factor;MIF)はヒト肺動脈EC(human pulmonary artery endothelial cell;HPAEC)によって産生される炎症性サイトカインであり,その発現はリポ多糖(lipopolysaccharide;LPS)を含む,種々の死誘導刺激に応答し増加する.著者らはRNAiによるMIF発現のサイレンシングが,MIF mRNA発現およびLPSによるMIF蛋白質の誘導増加を劇的に減少させることを明らかにした.組換えヒトMIF(rhMIF)蛋白質の添加はMIF siRNAのアポトーシス誘導を防いだ.ECのアポトーシス抵抗性の通常の媒介物はdeath effector domain-containing protein(FLIP)であり,LPSはFLIPのshort isoformの転写非依存的増加を誘導した.この増加はMIF siRNAにより妨害されたが,rhMIFの添加で復活された.FLIP siRNAもHPAECをLPS誘導アポトーシスに感作したが,rhMIFの添加はこの感作に影響を及ぼさなかった.MIFは炎症関連細胞ダメージから血管内皮細胞を保護する.

喫煙者における気道樹状細胞上の機能関連表面分子 フリーアクセス

鈴木 優治

pp.1148

 気道DCs(dendritic cells:樹状細胞)は吸入粒子に対する肺免疫応答を制御している.しかし,喫煙者の気道DCs上の機能関連表面分子については知られていない.著者らはfour-colorサイトメトリーを用いて喫煙者と非喫煙者の気管支肺胞洗浄液(broncho-alveolar lavage fluid;BALF)中の骨髄DCs(mDCs)上で機能関連表面分子を分析した.さらに,全参加者の肺機能は,気管支鏡検査前に直接評価した.喫煙者のBALF中の総細胞数は,非喫煙者に比べて7倍増加していた.BALF中の細胞のmDCsの割合とmDCs上の成熟マーカーCD83の発現は喫煙者と非喫煙者間に差はなかった.しかし,喫煙者のmDCs上のlangerinおよびCD1aの発現は著しく増加していた.さらに,喫煙者のmDCsにはCD80やCD86といった抗原提示マーカーの発現増加が見られた.一方,喫煙者のmDCsは非喫煙者に比べてCCR7の発現低下を示した.CCR7の発現低下は喫煙者において特に気道閉塞および肺深吸気と関係していた.今回の研究結果は喫煙が気道mDCs上の機能関連表面分子の発現状態に影響することを示唆していた.

随筆・紀行

アルバムの情景

屋形 稔

pp.1144

 山や河岸の桜の訪れに人々が浮き浮きしている頃,20年近く書斎用に使っていたすぐ近くのマンションの一室を懇望する人がいて譲り渡した.使い勝手もよく愛着もあったが,それ以上に愛着のある書籍類を本丸に移動する作業が大変であった.

 その過程で常に気がかりになっていた押入れの中に山と積まれたアルバムの整理がまた一仕事であった.この機会に捨てるものは捨て,保存するものを選ぼうと思ってとりかかったのであるが,80年の思い出が波のように押し寄せてきて1週間たってもとても片づかないと見極めがついた.

ニュース

「臨床検査技師教育 発祥の地」記念碑の設立 その経緯,臨床検査技師教育の歴史と未来

pp.1154

 東京文化医学技術専門学校は2006年3月31日閉校し,同年4月1日より東京文化短期大学臨床検査学科に引き継がれた.1952年に臨床検査の重要性を認識して東京文化短期大学に医学技術研究室が設置されたのが日本の臨床検査教育の始まりとされている.1958年に衛生検査技師法,1959年から衛生技師学校(養成所)が設立され,教育が本格化された.

 新渡戸文化学園(前東京文化学園:4月より名称変更)は,初代校長であった新渡戸稲造博士の建学の精神である,愛情のある心(heat)と,実践に活用できる柔軟な頭脳(head),そして医療チームの一員として一生懸命に働く実行力,行動力(hands)(3H精神)を,学園のモットーとして臨床検査の新しい道を開拓してきた.

あとがき フリーアクセス

岩田 敏

pp.1188

 北京オリンピックで盛り上がった夏も終わり,日本列島は過ごしやすい季節となりました.秋の学会シーズンを迎えて,読者の皆様に於かれましては益々ご活躍のことと存じ上げます.

 今月号の主題として取り上げた「結核」は,社会の環境整備や予防医学が進歩した今日においても,わが国において依然としてポピュラーであり,忘れてはならない疾患です.私が勤務しているような一般の市中総合病院においても,入院した患者さんが開放性結核であることがわかり,職員やほかの患者さんに対する感染拡大防止のための事後処理に奔走しなければならなくなるケースは決して少なくありません.こうした結核の患者さんには,過去に結核の感染を受けている高齢者が種々の理由により免疫力が低下して発症する場合もあれば,かつて結核が蔓延していた頃と同様に若年者が感染し発症してしまう場合もあります.また,依然としてわが国では増加傾向にあるといわれるHIV感染者に発症することもよく知られています.特に社会的活動性の高い若年者が開放性結核を発症した場合には,家族内に止まらず学校や職場などの集団の中で多くの感染者を出すリスクがあるため,より大きな問題となる可能性があります.一方,病原微生物としての結核菌をとらえた場合,ほかの病原細菌と同様に近年多剤耐性菌が増加しており,治療上大きな問題となっております.今月号ではこうした結核の現代における問題点を取り上げ,免疫学・疫学といった基礎的な面から検査・治療・予防といった臨床現場での対応まで,様々な視点からそれぞれの専門の先生方に解説していただきました.いずれも興味深いup to dateな内容ですので,ぜひご一読いただき,検査医学に携わる読者の皆様の今後の活動の参考にしていただければ幸いです.

基本情報

臨床検査

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1367

印刷版ISSN 0485-1420

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バックナンバー

64巻12号(2020年12月発行)

今月の特集1 血栓止血学のトピックス—求められる検査の原点と進化
今月の特集2 臨床検査とIoT

64巻11号(2020年11月発行)

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64巻8号(2020年8月発行)

今月の特集1 AI医療の現状と課題
今月の特集2 IgG4関連疾患の理解と検査からのアプローチ

64巻7号(2020年7月発行)

今月の特集1 骨髄不全症の病態と検査
今月の特集2 薬剤耐性カンジダを考える

64巻6号(2020年6月発行)

今月の特集 超音波検査報告書の書き方—良い例,悪い例

64巻5号(2020年5月発行)

今月の特集1 中性脂肪の何が問題なのか
今月の特集2 EBLM(evidence based laboratory medicine)の新展開

64巻4号(2020年4月発行)

増刊号 これで万全!緊急を要するエコー所見

64巻3号(2020年3月発行)

今月の特集1 Clostridioides difficile感染症—近年の話題
今月の特集2 質量分析を利用した臨床検査

64巻2号(2020年2月発行)

今月の特集1 検査でわかる二次性高血圧
今月の特集2 標準採血法アップデート

64巻1号(2020年1月発行)

今月の特集1 免疫チェックポイント阻害薬—押さえるべき特徴と注意点
今月の特集2 生理検査—この所見を見逃すな!

63巻12号(2019年12月発行)

今月の特集1 糖尿病関連検査の動向
今月の特集2 高血圧の臨床—生理検査を中心に

63巻11号(2019年11月発行)

今月の特集1 腎臓を測る
今月の特集2 大規模自然災害後の感染症対策

63巻10号(2019年10月発行)

増刊号 維持・継続まで見据えた—ISO15189取得サポートブック

63巻9号(2019年9月発行)

今月の特集1 健診・人間ドックで指摘される悩ましい検査異常
今月の特集2 現代の非結核性抗酸菌症

63巻8号(2019年8月発行)

今月の特集 知っておきたい がんゲノム医療用語集

63巻7号(2019年7月発行)

今月の特集1 造血器腫瘍の遺伝子異常
今月の特集2 COPDを知る

63巻6号(2019年6月発行)

今月の特集1 生理検査における医療安全
今月の特集2 薬剤耐性菌のアウトブレイク対応—アナタが変える危機管理

63巻5号(2019年5月発行)

今月の特集1 現在のHIV感染症と臨床検査
今月の特集2 症例から学ぶフローサイトメトリー検査の読み方

63巻4号(2019年4月発行)

増刊号 検査項目と異常値からみた—緊急・重要疾患レッドページ

63巻3号(2019年3月発行)

今月の特集 血管エコー検査 まれな症例は一度みると忘れない

63巻2号(2019年2月発行)

今月の特集1 てんかんup to date
今月の特集2 災害現場で活かす臨床検査—大規模災害時の経験から

63巻1号(2019年1月発行)

今月の特集1 発症を予測する臨床検査—先制医療で5疾病に立ち向かう!
今月の特集2 薬の効果・副作用と検査値

62巻12号(2018年12月発行)

今月の特集1 海外帰りでも慌てない旅行者感染症
今月の特集2 最近の輸血・細胞移植をめぐって

62巻11号(2018年11月発行)

今月の特集1 循環癌細胞(CTC)とリキッドバイオプシー
今月の特集2 ACSを見逃さない!

62巻10号(2018年10月発行)

増刊号 感染症関連国際ガイドライン—近年のまとめ

62巻9号(2018年9月発行)

今月の特集1 DIC診断基準
今月の特集2 知っておきたい遺伝性不整脈

62巻8号(2018年8月発行)

今月の特集 女性のライフステージと臨床検査

62巻7号(2018年7月発行)

今月の特集1 尿検査の新たな潮流
今月の特集2 現場を変える!効果的な感染症検査報告

62巻6号(2018年6月発行)

今月の特集1 The Bone—骨疾患の病態と臨床検査
今月の特集2 筋疾患に迫る

62巻5号(2018年5月発行)

今月の特集1 肝線維化をcatch
今月の特集2 不妊・不育症医療の最前線

62巻4号(2018年4月発行)

増刊号 疾患・病態を理解する—尿沈渣レファレンスブック

62巻3号(2018年3月発行)

今月の特集1 症例から学ぶ血友病とvon Willebrand病
今月の特集2 成人先天性心疾患

62巻2号(2018年2月発行)

今月の特集1 Stroke—脳卒中を診る
今月の特集2 実は増えている“梅毒”

62巻1号(2018年1月発行)

今月の特集1 知っておきたい感染症関連診療ガイドラインのエッセンス
今月の特集2 心腎連関を理解する

60巻13号(2016年12月発行)

今月の特集1 認知症待ったなし!
今月の特集2 がん分子標的治療にかかわる臨床検査・遺伝子検査

60巻12号(2016年11月発行)

今月の特集1 血液学検査を支える標準化
今月の特集2 脂質検査の盲点

60巻11号(2016年10月発行)

増刊号 心電図が臨床につながる本。

60巻10号(2016年10月発行)

今月の特集1 血球貪食症候群を知る
今月の特集2 感染症の迅速診断—POCTの可能性を探る

60巻9号(2016年9月発行)

今月の特集1 睡眠障害と臨床検査
今月の特集2 臨床検査領域における次世代データ解析—ビッグデータ解析を視野に入れて

60巻8号(2016年8月発行)

今月の特集1 好塩基球の謎に迫る
今月の特集2 キャリアデザイン

60巻7号(2016年7月発行)

今月の特集1 The SLE
今月の特集2 百日咳,いま知っておきたいこと

60巻6号(2016年6月発行)

今月の特集1 もっと知りたい! 川崎病
今月の特集2 CKDの臨床検査と腎病理診断

60巻5号(2016年5月発行)

今月の特集1 体腔液の臨床検査
今月の特集2 感度を磨く—検査性能の追求

60巻4号(2016年4月発行)

今月の特集1 血漿蛋白—その病態と検査
今月の特集2 感染症診断に使われるバイオマーカー—その臨床的意義とは?

60巻3号(2016年3月発行)

今月の特集1 日常検査からみえる病態—心電図検査編
今月の特集2 smartに実践する検体採取

60巻2号(2016年2月発行)

今月の特集1 深く知ろう! 血栓止血検査
今月の特集2 実践に役立つ呼吸機能検査の測定手技

60巻1号(2016年1月発行)

今月の特集1 社会に貢献する臨床検査
今月の特集2 グローバル化時代の耐性菌感染症

59巻13号(2015年12月発行)

今月の特集1 移植医療を支える臨床検査
今月の特集2 検査室が育てる研修医

59巻12号(2015年11月発行)

今月の特集1 ウイルス性肝炎をまとめて学ぶ
今月の特集2 腹部超音波を極める

59巻11号(2015年10月発行)

増刊号 ひとりでも困らない! 検査当直イエローページ

59巻10号(2015年10月発行)

今月の特集1 見逃してはならない寄生虫疾患
今月の特集2 MDS/MPNを知ろう

59巻9号(2015年9月発行)

今月の特集1 乳腺の臨床を支える超音波検査
今月の特集2 臨地実習で学生に何を与えることができるか

59巻8号(2015年8月発行)

今月の特集1 臨床検査の視点から科学する老化
今月の特集2 感染症サーベイランスの実際

59巻7号(2015年7月発行)

今月の特集1 検査と臨床のコラボで理解する腫瘍マーカー
今月の特集2 血液細胞形態判読の極意

59巻6号(2015年6月発行)

今月の特集1 日常検査としての心エコー
今月の特集2 健診・人間ドックと臨床検査

59巻5号(2015年5月発行)

今月の特集1 1滴で捉える病態
今月の特集2 乳癌病理診断の進歩

59巻4号(2015年4月発行)

今月の特集1 奥の深い高尿酸血症
今月の特集2 感染制御と連携—検査部門はどのようにかかわっていくべきか

59巻3号(2015年3月発行)

今月の特集1 検査システムの更新に備える
今月の特集2 夜勤で必要な輸血の知識

59巻2号(2015年2月発行)

今月の特集1 動脈硬化症の最先端
今月の特集2 血算値判読の極意

59巻1号(2015年1月発行)

今月の特集1 採血から分析前までのエッセンス
今月の特集2 新型インフルエンザへの対応—医療機関の新たな備え

58巻13号(2014年12月発行)

今月の特集1 検査でわかる!M蛋白血症と多発性骨髄腫
今月の特集2 とても怖い心臓病ACSの診断と治療

58巻12号(2014年11月発行)

今月の特集1 甲状腺疾患診断NOW
今月の特集2 ブラックボックス化からの脱却—臨床検査の可視化

58巻11号(2014年10月発行)

増刊号 微生物検査 イエローページ

58巻10号(2014年10月発行)

今月の特集1 血液培養検査を感染症診療に役立てる
今月の特集2 尿沈渣検査の新たな付加価値

58巻9号(2014年9月発行)

今月の特集1 関節リウマチ診療の変化に対応する
今月の特集2 てんかんと臨床検査のかかわり

58巻8号(2014年8月発行)

今月の特集1 個別化医療を担う―コンパニオン診断
今月の特集2 血栓症時代の検査

58巻7号(2014年7月発行)

今月の特集1 電解質,酸塩基平衡検査を苦手にしない
今月の特集2 夏に知っておきたい細菌性胃腸炎

58巻6号(2014年6月発行)

今月の特集1 液状化検体細胞診(LBC)にはどんなメリットがあるか
今月の特集2 生理機能検査からみえる糖尿病合併症

58巻5号(2014年5月発行)

今月の特集1 最新の輸血検査
今月の特集2 改めて,精度管理を考える

58巻4号(2014年4月発行)

今月の特集1 検査室間連携が高める臨床検査の付加価値
今月の特集2 話題の感染症2014

58巻3号(2014年3月発行)

今月の特集1 検査で切り込む溶血性貧血
今月の特集2 知っておくべき睡眠呼吸障害のあれこれ

58巻2号(2014年2月発行)

今月の特集1 JSCC勧告法は磐石か?―課題と展望
今月の特集2 Ⅰ型アレルギーを究める

58巻1号(2014年1月発行)

今月の特集1 診療ガイドラインに活用される臨床検査
今月の特集2 深在性真菌症を学ぶ

57巻13号(2013年12月発行)

今月の特集1 病理組織・細胞診検査の精度管理
今月の特集2 目でみる悪性リンパ腫の骨髄病変

57巻12号(2013年11月発行)

今月の特集1 前立腺癌マーカー
今月の特集2 日常検査から見える病態―生化学検査②

57巻11号(2013年10月発行)

特集 はじめよう,検査説明

57巻10号(2013年10月発行)

今月の特集1 神経領域の生理機能検査の現状と新たな展開
今月の特集2 Clostridium difficile感染症

57巻9号(2013年9月発行)

今月の特集1 肺癌診断update
今月の特集2 日常検査から見える病態―生化学検査①

57巻8号(2013年8月発行)

今月の特集1 特定健診項目の標準化と今後の展開
今月の特集2 輸血関連副作用

57巻7号(2013年7月発行)

今月の特集1 遺伝子関連検査の標準化に向けて
今月の特集2 感染症と発癌

57巻6号(2013年6月発行)

今月の特集1 尿バイオマーカー
今月の特集2 連続モニタリング検査

57巻5号(2013年5月発行)

今月の特集1 実践EBLM―検査値を活かす
今月の特集2 ADAMTS13と臨床検査

57巻4号(2013年4月発行)

今月の特集1 次世代の微生物検査
今月の特集2 非アルコール性脂肪性肝疾患

57巻3号(2013年3月発行)

今月の特集1 分子病理診断の進歩
今月の特集2 血管炎症候群

57巻2号(2013年2月発行)

今月の主題1 血管超音波検査
今月の主題2 血液形態検査の標準化

57巻1号(2013年1月発行)

今月の主題1 臨床検査の展望
今月の主題2 ウイルス性胃腸炎

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