臨床検査52巻4号

2008年04月発行

今月の主題 歯科からみえる全身疾患 総説

生活習慣と歯周病のかかわり

著者： 伊藤公一¹

所属機関： ¹日本大学歯学部歯周病学講座

ページ範囲：P.369 - P.374

　超高齢化社会を迎えるにあたり，口の健康と丈夫で美しい歯を生涯保ち，快適で豊かな生活を送るためには，歯周病の予防や治療が不可欠である．歯周病は感染症と生活習慣病の2面性を有しているので，歯科医療従事者による治療に加え，患者自身による自助努力が必要で，食習慣や生活習慣を見直し，不適切な場合には改善しなければならない．歯・口の健康を保つことが全身の健康の維持・増進に繋がり，QOLを高めることができる．

参考文献

１) 厚生労働省健康政策局歯科保健課編：平成17年度歯科疾患実態調査報告(抜粋)．2007

２) 小林修平(主任研究者)：口腔保健と全身的な健康状態の関係について，平成14(2002)年度，2002

３) 特定非営利活動法人日本歯周病学会編：歯周病専門用語集，医歯薬出版，pp43, 2007

４) 特定非営利活動法人日本歯周病学会編：歯周病の診断と治療の指針，p8, 2007

５) 鴨井久一，山田了，伊藤公一編集：標準歯周病学，医学書院，pp53, 177-178, 2005

６) Pitiphat W, Merchant AT, Rimm EB, et al：Alcohol consumption increases periodontitis risk. J Dent Res　82：509-513, 2003

７) Tezal M, Grossi SG, Ho AW, et al：Alcohol consumption and periodontal disease. The third national health and nutrition examination survey. J Clin Periodontol　31：484-488, 2004

８) Shimazaki Y, Saito T, Kiyohara Y, et al：Relationship between drinking and periodontitis：the Hisayama study. J Periodontol　76：1534-1541, 2005