文献詳細
文献概要
随筆・紀行
大相撲哀歌
著者: 屋形稔1
所属機関: 1新潟大学
ページ範囲:P.450 - P.450
文献購入ページに移動 平成19年春頃まで大相撲は毎場所欠かさずテレビ観戦する習わしであった.これは遠く昭和10年頃のラジオ放送以来であるからファンといってよかったし,戦時下の旧制高校時代に東京の戸山学校で開かれた全国高校相撲大会には単身出場した思い出もあるくらいである.
自分の書いたエッセイにも昔立浪三羽烏といわれた双葉山,羽黒山,名寄岩の思い出,近くは北の富士,琴錦,安芸の島をとりあげたが,そのなかで大相撲の醍醐味を考えるのは楽しみであった.ところが近年は外人力士の強さのみ目立つということばかりではなく,魁皇はじめ体格もよく力もあるわが国出身力士達が気魄も技もない不甲斐なさは目を蔽うばかりであった.ついには堪忍袋の緒が切れて春頃から一切視聴をうち切ってしまった.
自分の書いたエッセイにも昔立浪三羽烏といわれた双葉山,羽黒山,名寄岩の思い出,近くは北の富士,琴錦,安芸の島をとりあげたが,そのなかで大相撲の醍醐味を考えるのは楽しみであった.ところが近年は外人力士の強さのみ目立つということばかりではなく,魁皇はじめ体格もよく力もあるわが国出身力士達が気魄も技もない不甲斐なさは目を蔽うばかりであった.ついには堪忍袋の緒が切れて春頃から一切視聴をうち切ってしまった.
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