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過剰体重および肥満の学童における心臓代謝マーカーの状態と集合化
著者: 鈴木優治1
所属機関: 1埼玉県立大学保健医療福祉学部
ページ範囲:P.653 - P.653
文献購入ページに移動 肥満は本質的な代謝変化や潜在的炎症と関係する.著者らは過剰体重および肥満の学童におけるBMIと心臓代謝バイオマーカー,およびその集合化との関係について研究した.10歳児450人の研究において,アディポネクチン,レプチン,炎症マーカー,アポAI,Bおよびリポ蛋白質関連ホスホリパーゼA2(lipoprotein-associated phospholipase A2;Lp-PLA2)を測定した.アディポネクチンおよびアポAIを除き,90パーセンタイルをカットオフ点とした.直線回帰分析において,アポBを除くすべての心臓代謝マーカーは過剰体重と関係していた.ロジスティック回帰分析では,過剰体重はレプチン,CRPおよびフィブリノーゲン濃度の増加およびアポAIの低下と関係していた.過剰体重はIL-6,Lp-PLA2およびアポB濃度と正相関,アディポネクチン濃度と負相関していた.肥満学童では,35%が1つ,20%が2つ,10%が3つ,15%が4つまたはそれ以上の心臓代謝マーカーの異常を示した.異常心臓代謝マーカー数は過剰体重および肥満学童で増加していた.学童の過剰体重および肥満は若年期に冠状動脈疾患や動脈硬化を誘因すると考えられる.
参考文献
Nagel G, Rapp K, Wabitsch M, et al:Prevalence and cluster of cardiometabolic biomarker in overweight and obese schoolchildren:results from a large survey in southwest Germany. Clin Chem 54:317-325, 2008
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