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文献詳細

雑誌文献

臨床検査53巻1号

2009年01月発行

文献概要

今月の主題 ウイルス感染症─最新の動向 各論 〈ウイルス感染症の新しい診断技術〉

ウイルス感染症における迅速診断検査(POCT)の位置づけと今後の方向性

著者: 本村秀樹1 森内浩幸1

所属機関: 1長崎大学大学院医歯薬学総合研究科小児病態制御学

ページ範囲:P.45 - P.52

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 迅速診断検査(point-of-care testing;POCT)の出現によって,ウイルス感染症の診療は大きく変革した.臨床医が早期にその場で診断できるので,患者自身に特異的な治療(例えば,インフルエンザの場合はノイラミニダーゼ阻害薬の投与)を直ちに開始し,周囲への感染拡大を防ぐ措置(例えば,ノロウイルスであれば徹底した施設内感染防止策)を取り,そして疫学的情報をリアルタイムで把握できるようになった.また日常的な感染症だけではなく,SARSコロナウイルスのような新興病原体を,検疫所のような水際で捕らえることもできるようになった.

参考文献

1) 村瀬光春:感染症診断キットの現状.臨床病理レビュー特集号 138:35-44, 2007
2) 原三千丸:外来診療における感染症迅速診断キットの有用性.外来小児科 8:413-416, 2005
3) 小林信一:特定病原体への対応 麻疹・風疹・水痘・ムンプス.小児科診療 69:1875-1880, 2006
4) 満田年宏:感染症診断とPOCT院内感染対策.臨床と微生物 34:177-181, 2007
5) 三田村敬子,菅谷憲夫:インフルエンザの診断と治療.ウイルス 56:109-116, 2006
6) POC推進委員会:POCTガイドライン.日本臨床検査自動化学学会会誌 29:8-21, 2004
7) 坂本秀生,坂本美佐,Pagnani GM:POCTコーディネーターおよび標準作業手順書.臨床病理レビュー特集号 138:27-34, 2007
8) 福永壽春:POCTシステム構築におけるピットフォール.機器・試薬 30:52-54, 2007
9) 満田年宏,横田俊平:感染症診断における最近の迅速診断検査法とそのポイント.治療(増刊号) 87:954-957, 2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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