文献詳細
今月の主題 血栓症と臨床検査
各論 〈血栓症の画像診断〉
文献概要
近年,下肢腫脹を主訴とする患者が増加している.診療に当たりその原因が深部静脈血栓症であるのか否かを鑑別することが重要である.“深部静脈血栓症の確定診断は,治療法の確定ばかりでなく”,突然死の原因ともなる肺血栓塞栓症や患者QOLを著しく損なう静脈血栓後症候群の予防を可能とする1).超音波装置の技術的進歩により,画像の鮮明さ,形態・血流診断の精度が飛躍的に向上した.その結果,無侵襲,低コスト,簡便である超音波診断法は,いまや問診,理学的検査に引き続く画像診断の第一選択となっている.
参考文献
1) 星野俊一,平井正文,松尾汎:静脈疾患診療の実際,文光堂,p6,1999
2) 岡田昌義:動脈硬化症と静脈疾患,医学図書出版,p8,2002
3) 田中幸子,西上和宏,谷口信行,他:下肢深部静脈血栓症の標準的超音波診断法,Jpn J Med Ultrasonics 35:35-44, 2008
掲載誌情報