icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床検査53巻12号

2009年11月発行

文献概要

今月の表紙 帰ってきた真菌症・11

深在性皮膚真菌症

著者: 矢口貴志1

所属機関: 1千葉大学真菌医学研究センター系統化学分野

ページ範囲:P.1514 - P.1516

文献購入ページに移動
 深在性皮膚真菌症は,感染が表皮にとどまらず,皮下組織,稀に血流にのって脳などに侵入する.その主要なものはスポロトリコーシス,クロモミコーシス(黒色真菌症)である.

 スポロトリコーシスの原因菌は,Sporothrix schenckiiである.

 集落の色調が黒褐色ないしそれに近い色調を示し,有性型の知られていない菌群を黒色真菌と呼んでいる.顕微鏡的には菌糸あるいは多くの場合,菌糸,分生子の両方が淡褐色から濃褐色を呈する.主要な病原性黒色真菌は,Fonsecaea属,Exophiala属,Phialophora属などである.

参考文献

1) 宮治誠,西村和子:医真菌学辞典 第2版,協和企画通信,1993
2) GS De Hoog, J Guarro, J Gené, et al:Atlas of Clinical Fungi 2nd ed. Centraalbureau voor Schimmelcultures, Utrecht, 2000
3) 宮治誠:病原性真菌ハンドブック,医薬ジャーナル,2007
4) 山口英世:病原真菌と真菌症 改訂4版,南山堂,2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?