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今月の主題 前立腺癌 トピックス
前立腺癌におけるMRIの有用性
著者: 小出晴久1
所属機関: 1東京慈恵会医科大学泌尿器科
ページ範囲:P.1694 - P.1696
文献購入ページに移動1.はじめに
前立腺癌における画像診断の役割は病巣の検出,さらには治療方針を検討する際に重要な前立腺局所の病態把握(病期診断)である.もし癌の存在診断,局在診断が可能となれば,不要な生検を回避することができ,また通常の系統的生検に加え癌の局在に合わせた生検を追加することにより診断率の向上にもつながる.前立腺癌の診断においては従来より,CTよりも経直腸超音波(transrectal ultrasonography;TRUS)やMRIのほうがzonal anatomyを明瞭に描出し,病巣を検出できることが多いため有用性が高いとされている.
前立腺癌における画像診断の役割は病巣の検出,さらには治療方針を検討する際に重要な前立腺局所の病態把握(病期診断)である.もし癌の存在診断,局在診断が可能となれば,不要な生検を回避することができ,また通常の系統的生検に加え癌の局在に合わせた生検を追加することにより診断率の向上にもつながる.前立腺癌の診断においては従来より,CTよりも経直腸超音波(transrectal ultrasonography;TRUS)やMRIのほうがzonal anatomyを明瞭に描出し,病巣を検出できることが多いため有用性が高いとされている.
参考文献
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