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文献概要
シリーズ最新医学講座・Ⅱ iPS細胞・11
iPS細胞研究における私見
著者: 須田年生1
所属機関: 1慶應義塾大学 医学部発生・分化生物学
ページ範囲:P.1717 - P.1721
文献購入ページに移動はじめに
2007年11月に,京大・山中伸弥教授によってヒトiPS細胞の作製技術が発表された.マウスiPS細胞の樹立からわずか1年後のことであった.iPS細胞は,ES細胞のように多系統の細胞に分化させることができ,しかも,患者自身の体細胞から作製することができるために,再生医療実現化の切り札のように言われている.日本で開発された画期的な技術であることから,iPS細胞研究の進め方に関してホットな議論が続いている.
本稿では,あらゆる施策に光と影があるという観点に立ち,iPS細胞研究のあり方について私見を述べたいと思う.
2007年11月に,京大・山中伸弥教授によってヒトiPS細胞の作製技術が発表された.マウスiPS細胞の樹立からわずか1年後のことであった.iPS細胞は,ES細胞のように多系統の細胞に分化させることができ,しかも,患者自身の体細胞から作製することができるために,再生医療実現化の切り札のように言われている.日本で開発された画期的な技術であることから,iPS細胞研究の進め方に関してホットな議論が続いている.
本稿では,あらゆる施策に光と影があるという観点に立ち,iPS細胞研究のあり方について私見を述べたいと思う.
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