icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床検査53巻5号

2009年05月発行

文献概要

今月の主題 免疫不全症候群と遺伝子異常 総論

原発性免疫不全症の疾患概念

著者: 矢田純一1

所属機関: 1東京医科歯科大学

ページ範囲:P.527 - P.532

文献購入ページに移動
 免疫系は獲得免疫系(B細胞,T細胞,抗体)と自然免疫系(食細胞,樹状細胞,NK細胞,NKT細胞,補体)とに分けられる.そのいずれかの欠陥(ほとんどは遺伝子異常による)によって生体防御不全を呈している状態を原発性免疫不全症という.上記の免疫担当因子は互いに共同して働くので,1つの欠陥は他の2次的欠陥をもたらすし,1つの遺伝子産物の異常が複数の免疫担当因子の欠陥をもたらすこともある.現在,原発性免疫不全症はどの免疫担当因子の欠陥を中心に分類されているか,どの遺伝子の異常によるかという視点や臨床上の便宜という面からも概念を整理すべきであろう.

参考文献

1) Geha RS, Notarongelo LD, Casanova JL, et al:Primary immunodeficiency diseases:An update from the international union of immunological societies primary immunodeficiency diseases classification committee. J Allergy Clin Immunol 120:776-789, 2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?