臨床検査53巻5号

2009年05月発行

今月の主題 免疫不全症候群と遺伝子異常

免疫不全症の臨床検査

免疫不全症遺伝子解析法の実際

著者： 大嶋宏一¹ 小原收¹²

所属機関： ¹独立行政法人理化学研究所横浜研究所免疫・アレルギー科学総合研究センター免疫ゲノミクス研究グループ ²かずさDNA研究所ヒトゲノム研究部

ページ範囲：P.547 - P.552

文献概要

　かずさDNA研究所では，PIDJプロジェクトの一員として，100種類を超える免疫不全症関連遺伝子解析を行っている．解析を迅速に行うために，実験のフローチャートを作成し，途中段階で実験に不具合が生じた場合にはすぐに再解析を開始するなどの工夫だけでなく，PCRダイレクトシーケンシングの効率化などを図っている．本稿では，この遺伝子解析の実際の方法を解説するとともに，得られた解析結果を概説する．

参考文献

1) Geha RS, Notarangelo LD, Casanova JL, et al：Primary immunodeficiency diseases：an update from the International Union of Immunological Societies Primary Immunodeficiency Diseases Classification Committee. J Allergy Clin Immunol　120：776-794, 2007

2) Burrows PD, Fischer A：Building networks for immunodeficiency diseases and immunology training. Nat Immunol　9：1005-1007, 2008