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文献詳細

雑誌文献

臨床検査53巻6号

2009年06月発行

文献概要

今月の主題 食中毒 各論 食中毒の臨床

細菌性食中毒

著者: 相楽裕子1

所属機関: 1横浜市立市民病院感染症内科

ページ範囲:P.683 - P.687

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 細菌性食中毒の主な原因菌はサルモネラ,カンピロバクター,腸炎ビブリオ,黄色ブドウ球菌,腸管出血性大腸菌である.重症例や死者が出る点でサルモネラと腸管出血性大腸菌,発生件数・患者数の点で残り3者である.赤痢菌,コレラ菌などの3類感染症原因菌も食品・水媒介性に発生している.薬剤耐性菌,特にニューキノロン薬耐性あるいは低感受性菌が世界的に増加している.第一線の医療現場に求められることは食中毒の早期発見により感染拡大防止に寄与することと思われる.

参考文献

1) 国立感染症研究所:細菌性食中毒1998~2007年.病原微生物検出情報 29:213-215, 2008
2) 国立感染症研究所:カンピロバクター腸炎1999-2005. IASR27:167-168, 2006
3) 国立感染症研究所:腸管出血性大腸菌感染症の臨床症状.病原微生物検出情報 29:119, 2008
4) 国立感染症研究所:細菌性赤痢2003~2005.病原微生物検出情報 27:61-63, 2006
5) 国立感染症研究所:細菌性赤痢2007年.感染症週報 10:13-19, 2008
6) 相楽裕子:本邦における感染性腸炎の最近の動向.消化器内視鏡 21:343-351, 2009
:Resistance mechanisms and trends in human isolates. Emerg Infect Dis 7:24-34, 2001
8) 渡辺治雄:薬剤耐性食中毒菌の現状と対策.臨床病理レビュー 136:19-26, 2006
9) DuPont HL:The growing threat of foodborne bacterial enteropathogens of animal origin. Clin Infect Dis 45:1353-1361, 2007
10) 相楽裕子:腸管感染症―感染性腸炎―.治療 90:2854-2858, 2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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