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雑誌詳細

文献概要

シリーズ最新医学講座・Ⅰ 死亡時医学検査・6

外表検査でわかること

著者: 早川秀幸1

所属機関: 1筑波剖検センター

ページ範囲:P.731 - P.736

はじめに

 死亡時医学検索は医学の基礎であるといわれる.系統立った,精度の高い死亡時医学検索を実施することにより,医療の質の向上や社会秩序の維持が期待される.診断技術の進歩に伴い,死亡時医学検索にも様々な手法が導入されるようになっているが,生きた患者に対する医療の基本が理学所見にあるのと同様,死亡時医学検索の基本をなすのは外表検査であるといえる.

 病院内で死亡が確認された症例では,死後の画像検査や血液検査などを併用して死因や法医学的異状の有無を判断している施設も増えているようであるが,病院外で死亡して警察の検視の対象となった症例では,いまだに外表検査のみで死因判断を求められることが多い.

 本稿では,外表検査における注意事項,注目すべきポイント,そして得られた所見から何がわかるのかなどについて概説する.

参考文献

1) 日本法医学会教育研究委員会編:死体検案マニュアル,2005
2) 高津光洋:検死ハンドブック,南山堂,1996
3) 勝又義直,鈴木修編:NEW法医学・医事法学,南江堂,2008
4) 石津日出雄,高津光洋編:標準法医学・医事法,医学書院,2006
5) 舟山眞人,齋藤一之,笹野公伸:病理医にも役立つ法医解剖入門,文光堂,2003

掲載雑誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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