文献詳細
文献概要
今月の主題 脳磁図で何がわかるか? 巻頭言
脳磁図の現状と未来
著者: 橋本勲1
所属機関: 1金沢工業大学
ページ範囲:P.971 - P.972
文献購入ページに移動頭部は脳,脳脊髄液,頭蓋骨,頭皮の4つの層からなり,それぞれの導電率は異なる.したがって,頭皮上の電極から記録される脳波は異なる導電率による歪みを逃れることが出来ない.しかし磁場は4つの層を真空中と同じように透過できるため,歪みが生じない.これにより脳磁図の高い空間分解能がもたらされる.また脳波と同じく脳磁図は神経活動をリアルタイムに観測でき,ミリ秒(msec)以下の高い時間分解能を有する.さらに脳磁図は非接触計測であるために,脳波と比べてその検査時間が短縮されることは重要な点である.100チャンネル以上のSQUIDセンサーと同じ数の脳波電極を貼りつける手間と時間を想像していただきたい.
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