文献詳細
文献概要
映画に学ぶ疾患
「ベンジャミン・バトン」―寿命遺伝子
著者: 安東由喜雄1
所属機関: 1熊本大学大学院医学薬学研究部病態情報解析学分野
ページ範囲:P.1056 - P.1056
文献購入ページに移動このままいくとヒトの平均寿命は限りなく延長するかにみえるが,過去の統計などを元に冷静に推論すると,そうではないようである.過去には150歳を越える長寿者がいた記載があるが,100年以上も昔の統計はずさんで,生年月日を正確に証明する資料がないため,正式にギネスブックには認定されていない.現在認定されている長寿世界一は,122歳のフランス人であるようだ.では長寿日本一の年齢の推移はというと,111~116歳で推移しており,それ以上延びていく気配がない.かつて泉重千代氏が120歳を超えていたと報道されていたが,その後の鑑定により,109歳で死亡したと考えられている.ギネス同様日本人も120歳前後が「プログラム寿命」ということになるらしい.現在,日本人の平均寿命は,80歳代に突入しているが,医学の進歩や,社会のセキュリティーの改善などを駆使してもやっとあと30数年分寿命が延びる余地があることになる.
掲載誌情報