文献詳細
今月の主題 POCT,医療におけるその役割
各論─事例を通して学ぶPOCTの組み立て方と有用性
文献概要
POCTとは,小型で操作が簡便な検査機器,試薬を用いて,診察室,ベッドサイド,在宅など患者の傍らで行うことができる検査であり,かつ結果の迅速性が求められる検査システムである.心イベントにおけるPOCTの代表的検査システムである携帯型心電図検査法は,通常の外来あるいはベッドサイドで患者の症状の評価を行うとともに,簡便な心電図記録と電話伝送などを利用した健康管理システム,ペースメーカークリニックでの利用,さらには病診連携,産業医の現場と専門医との連携,デイケア現場と専門医の連携などネットワークを拡大することにより今後ますます普及していくことが期待される.
参考文献
1) 中井利昭,松尾収二,木村聡:POCTガイドラインVer.1.0.日本臨床検査自動化学会誌 29(suppl 3):1-73,2004
2) 小沢友紀雄,笠巻祐二,Jiazina Tuohayi:イベント心電図 モバイル心電図・伝送心電図の臨床,中外医学社,2004
3) 笠巻祐二,小沢友紀雄,渡邊一郎,他:ループメモリー機能を有する携帯型発作時心電図記録計(CG-6106)の臨床的有用性についての検討.日大医学雑誌 62:108-114,2003
4) 托哈依加孜那,小沢友紀雄,笠巻祐二,他:難治性発作性心房細動患者を対象とした電話伝送心電図による無症候性と症候性心房細動発作の評価.心電図 22:182-190,2002
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