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文献詳細

雑誌文献

臨床検査54巻5号

2010年05月発行

文献概要

今月の主題 薬剤耐性菌制御の最前線 総論

多剤耐性菌の機序

著者: 後藤直正1

所属機関: 1京都薬科大学薬学部微生物・感染制御学分野

ページ範囲:P.464 - P.472

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 重要な抗菌薬耐性メカニズムは大きく4種類(①抗菌薬作用点の親和性の低下と作用点の保護,②抗菌薬の不活化,③膜透過性の低下,④能動的排出)に分けることができる.MRSA,バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)や多剤耐性緑膿菌(MDRP)では複数の耐性メカニズムが集積しているのが現状である.感染制御には,これらの耐性メカニズムを正確に理解することが必要である.

参考文献

1) 田中眞由美,高瀬浩之:キノロン薬耐性.化学療法の領域 21:1283-1290, 2005
2) 菅井基行,小松澤均:MRSA,VISA,VRSA.化学療法の領域 21:1275-1281, 2005
3) 千葉菜穂子,生方公子:インフルエンザ菌と肺炎球菌におけるβ-ラクタム系薬の標的遺伝子変異.化学療法の領域 21:1247-1252, 2005
4) 山根一和,荒川宜親:アミノ配糖体耐性.化学療法の領域 21:1255-1263, 2005
5) 石井良和:β-ラクタム系薬分解酵素群(ESBL,MβL,AmpC).化学療法の領域 21:1237-1245, 2005
6) 後藤直正:透過障害と能動的排出を含めた抗菌薬耐性機構総論.化学療法の領域 21:1226-1234, 2005
7) 小松澤均,菅井基行:MRSAおよびMRSA感染症 基礎 MRSAの薬剤耐性メカニズム.医学のあゆみ 221:469-474, 2007
8) 池康嘉:バンコマイシン耐性腸球菌.化学療法の領域 21:1265-1274, 2005
9) 後藤直正:MDRPおよびMDRP感染症 基礎 MDRP発生のメカニズム.医学のあゆみ 221:511-515, 2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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