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雑誌詳細

文献概要

今月の表紙 代表的疾患のマクロ・ミクロ像 悪性腫瘍・5

子宮頸癌のマクロ・ミクロ像

著者: 小松京子1 海野みちる2 坂本穆彦2

所属機関: 1杏林大学医学部付属病院病理部 2杏林大学医学部病理学講座

ページ範囲:P.450 - P.453

 現在の「子宮頸癌取扱い規約」1)では(第2版,1997年),子宮頸部腫瘍は,上皮性腫瘍と関連病変,間質性腫瘍,上皮性・間質性混合腫瘍,その他の腫瘍,続発性腫瘍とに分類されている.上皮性腫瘍は扁平上皮病変,腺上皮病変,その他の上皮性腫瘍とに分類される.

 子宮頸部悪性腫瘍のうち最も多いのは扁平上皮癌で約77%といわれており,次いで腺癌が約15%(2001年度産婦人科学会腫瘍登録による)である.WHOの分類は2003年に改訂されており(新WHO分類),扁平上皮癌,腺癌ではともに微小浸潤癌が独立して付け加えられ,扁平上皮癌の組織亜型として基底細胞様癌,扁平上皮移行上皮癌が加えられている.また,腺癌の組織亜型として,粘液性腺癌のなかにこれまでの内頸部型,腸型と並列に,minimal deviation adenocarcinoma(MDA),絨毛腺管状乳頭腺癌,印環細胞癌が加えられ,特殊型の神経内分泌腫瘍はカルチノイド,異型カルチノイド,小細胞癌,大細胞神経内分泌癌に分けられた.本稿では扁平上皮癌,腺癌,小細胞癌の症例を提示する.

参考文献

1) 日本産科婦人科学会,日本病理学会,日本医学放射線学会(編):子宮頸癌取扱い規約,第2版.金原出版,1997
2) 向井清,真鍋俊明,深山正久:外科病理学,第4版.文光堂,2006
3) 下正宗(編):正常画像と比べてわかる病理アトラス.羊土社,2008
4) Clement PB, Young RH:Atlas of Gynecological Surgical Pathology. W.B. Saunders, Philadelphia, 2007

掲載雑誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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