icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床検査54巻6号

2010年06月発行

文献概要

研究

酸化マグネシウム服用者と未服用者における血清マグネシウム濃度の比較

著者: 萬谷直樹1 岩崎友之1 小尾龍右2 藤井泰志3

所属機関: 1ベイサイドクリニック 2柳川クリニック 3東京女子医科大学東洋医学研究所

ページ範囲:P.701 - P.703

文献購入ページに移動
 酸化マグネシウム低用量服用群,高用量服用群,未服用群における血清マグネシウム濃度を比較検討した.低用量群の39.1%,高用量群の72.7%,未服用群の33.3%に軽度の異常値(2.5~2.8mg/dl)がみられ,各群の平均値には有意差がなかった.未服用群でみられた2.5~2.8mg/dl程度の異常は,酸化マグネシウム服用が原因とはかぎらず,十分な経過観察の元で服用を継続することは可能かも知れない.

参考文献

1) 宮崎正信,河野茂:Mg濃度異常へのアプローチの仕方.診断と治療 89:1123-1126, 2001
2) 中司敦子,神崎資子,高木章乃夫,他:高マグネシウム血症により意識障害をきたした慢性腎不全の2例.透析会誌 37:163-168, 2004
3) 富田明夫:マグネシウム.臨床検査ガイド2009-2010,文光堂,pp297-299, 2009
4) 武田英希,諸見里拓宏,佐竹重彦,他:腎機能正常にもかかわらず致死的高Mg血症を来たした一例.第25回沖縄人工透析研究会 25:32, 2007
5) 吉廣優子,尾田琢也,木村裕樹,他:慢性腎不全のない患者の緩下剤服薬による高度の高マグネシウム血症の一例.JJAAM 18:552, 2007
6) So MH, Ito H, Sobue K, et al:Circulatory collapse caused by unnoticed hyper-magnesemia in a hospitalized patient. J Anesth 21:273-276, 2007
7) Navarro-Gonzalez JF:Magnesium in dialysis patients:serum levels and clinical implications. Clinical Nephrology 49:373-378, 1998

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?