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文献詳細

雑誌文献

臨床検査54巻9号

2010年09月発行

文献概要

今月の主題 糖尿病の病態解析 総論

糖尿病の病態・診断・治療

著者: 宇野立人1 金谷由紀子1 小橋親晃1 浦風雅春2 戸邉一之3

所属機関: 1富山大学附属病院第一内科 2富山大学附属病院第一内科・代謝・内分泌内科・診療 3富山大学附属病院第一内科・大学院医学薬学研究部 内科学第一講座

ページ範囲:P.976 - P.985

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 糖尿病は,インスリンの作用不足(供給不全and/or感受性低下)から慢性の高血糖状態を主徴とする代謝疾患群である.糖尿病の新診断基準(2010年7月)では,血糖値(①空腹時血糖値126mg/dL以上②75g糖負荷試験で2時間値200mg/dL以上③随時血糖値200mg/dL以上のうちいずれか)にHbA1c値〔JDS値で6.1%(国際標準値で6.5%)以上〕が加えられた.糖尿病は自覚症状に乏しいものの,高血糖がコントロールされない状態が放置されると様々な合併症をきたす致命的な疾患である.日常の外来では個々の患者の食生活の癖や生活習慣をよく把握し,糖尿病のどのstageにあるかを評価して,糖尿病の悪化要因,合併症に対して最適な介入手段を選んで診療を行っていくことが大事である.

参考文献

1) 清野裕,南條輝志男,田嶼尚子,他:糖尿病の分類と診断基準に関する委員会報告.糖尿病 53:450-467,2010
2) Seino Y, Kurahachi H, Goto Y, et al:The insulinogenic index in secondary diabetes. Horm Metab Res 12:107-115,1975
3) Kosaka K, Hagura R, Kuzuya T:Insulin responses in equivocal and definite diabetes, with special reference to subjects who had mild glucose intolerance but later developed definite diabetes. Diabetes 26:944-952,1977
4) 日本糖尿病学会(編):糖尿病治療ガイド2008-2009,p50,文光堂,2008
5) 日本糖尿病対策推進会議(編):糖尿病治療のエッセンス,p10,文光堂,2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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