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文献詳細

雑誌文献

臨床検査54巻9号

2010年09月発行

文献概要

今月の表紙 代表的疾患のマクロ・ミクロ像 悪性腫瘍・9

脳腫瘍のマクロ・ミクロ像

著者: 小松京子1 海野みちる2 坂本穆彦2

所属機関: 1杏林大学医学部付属病院病理部 2杏林大学医学部付属病院病理部病理学講座

ページ範囲:P.964 - P.967

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 脳腫瘍の年間発生率は人口10万人当たり10~12人と言われており,半数が原発性,半数が転移性である.年齢や性などによって好発する組織型に違いがみられる.脳腫瘍には神経外胚葉性組織・髄膜・末梢神経・血管・リンパ組織・下垂体・頭蓋骨など様々な発生母地が存在し,組織型も多岐にわたる.WHO分類は最新の知見と考え方を取り入れ2000年に改訂され,国際的標準分類としての地位が確立されている.日本の分類としては,「日本病理学会小児腫瘍組織分類図譜第6篇中枢神経腫瘍」(2001),「脳腫瘍臨床病理カラーアトラス第2版」(1999),「脳腫瘍取扱い規約第2版」(2002)などがあり,いずれもWHO分類に準拠した分類体系を採用している.

 本稿では大脳に発生した悪性腫瘍のうち,astrocytic tumor gradeⅣに分類されるglioblastomaと転移性腫瘍(肺原発腺癌)ならびに悪性リンパ腫を解説する.

参考文献

1) 堤寛:完全病理学,各論第8巻,神経・筋疾患.学際企画,2007
2) 河原栄,横井豊治:ルービン,カラー基本病理学.西村書店,2004
3) Tavassoli FA, Devilee P (eds):World Health Organization Classification of Tumors, Pathology & Genetics―Tumors of the Breast and Female Genital Organs, IARC Press, Lyon,2003
4) 向井清,真鍋俊明,深山正久:外科病理学,第4版.文光堂,2006

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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