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私のくふう
圧力鍋を用いた病原性大腸菌の検査法
著者: 高井誠子1
所属機関: 1むつ総合病院中央検査科
ページ範囲:P.1033 - P.1033
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通常,大腸内に存在する大腸菌は下痢などの病原性は示さない.下痢を起こす大腸菌は病原性大腸菌と総称され,5種類に分類されている.また,病原性大腸菌は特定の血清型を示す場合が多いことから,血清型を調べることにより病原性大腸菌を推定することができる.
その方法に筆者の施設では,デンカ生研の“病原大腸菌免疫血清”による抗原抗体反応により,病原血清型を検出している.その方法の操作の中で,O抗原の試験を行うためには,オートクレーブで121℃15分間,または100℃60分間の加熱処理を行い,K抗原を取り除く必要がある.
今回のくふうでは,オートクレーブの代わりに,圧力鍋を使用する.
圧力鍋はオートクレーブを小型化したものであるため,代用可能であると考えられる.それどころかオートクレーブは大量の培地を滅菌する場合など内部温度上昇に長時間かかり,また減圧にも時間がかかるのに対し,圧力鍋は小型なため,最初から湯を沸騰させておくことができ,また減圧も一気にできるため,時間短縮が可能という利点もある.またK抗原,O抗原の特性からも,圧力鍋は使用可能と思われる.
そこで,以下にオートクレーブに代わる圧力鍋の使用法を紹介する.準備するのは家庭用の圧力鍋で,蓋がきっちりと閉まり,圧が一定にかかるものであればよい.
通常,大腸内に存在する大腸菌は下痢などの病原性は示さない.下痢を起こす大腸菌は病原性大腸菌と総称され,5種類に分類されている.また,病原性大腸菌は特定の血清型を示す場合が多いことから,血清型を調べることにより病原性大腸菌を推定することができる.
その方法に筆者の施設では,デンカ生研の“病原大腸菌免疫血清”による抗原抗体反応により,病原血清型を検出している.その方法の操作の中で,O抗原の試験を行うためには,オートクレーブで121℃15分間,または100℃60分間の加熱処理を行い,K抗原を取り除く必要がある.
今回のくふうでは,オートクレーブの代わりに,圧力鍋を使用する.
圧力鍋はオートクレーブを小型化したものであるため,代用可能であると考えられる.それどころかオートクレーブは大量の培地を滅菌する場合など内部温度上昇に長時間かかり,また減圧にも時間がかかるのに対し,圧力鍋は小型なため,最初から湯を沸騰させておくことができ,また減圧も一気にできるため,時間短縮が可能という利点もある.またK抗原,O抗原の特性からも,圧力鍋は使用可能と思われる.
そこで,以下にオートクレーブに代わる圧力鍋の使用法を紹介する.準備するのは家庭用の圧力鍋で,蓋がきっちりと閉まり,圧が一定にかかるものであればよい.
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