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特集 ここまでわかった自己免疫疾患 各論 1.自己抗体の検査法と意義
自己抗体の検査法と意義
著者: 三森経世1
所属機関: 1京都大学大学院医学研究科内科学講座臨床免疫学
ページ範囲:P.1121 - P.1126
文献購入ページに移動自己免疫疾患患者に検出される自己抗体は特定の臨床像と密接に関連し,疾患の補助診断,病型分類,予後の推定,治療効果判定など,臨床的に有用である.100種類以上におよぶ自己抗体とその対応抗原が確認されており,かかる自己抗原の多くは遺伝子の複製,転写,RNAプロセッシング,蛋白の翻訳など細胞の重要な生命現象に関与する酵素あるいは調節因子であることが判明している.自己抗体の測定法として様々な方法が開発されているが,自己抗体の検出に当たっては,各測定法の特徴を十分に理解したうえで,その結果を解釈することが大切である.
参考文献
1) 三森経世:タンパクの検出・同定・定量・単離―ウェスタンブロット法.臨免疫 29(suppl 17):302-309,1997
2) 三森経世,東條毅:リボ核蛋白抗原の免疫沈降法による分析.免疫実験操作法I(右田俊介編),pp214-220,南江堂,1995
3) Forman MS, Nakamura M, Mimori T, et al : Detection of antibodies to small nuclear ribonucleoproteins and small cytoplasmic ribonucleoproteins using unlabeled cell extracts. Arthritis Rheum 28:1356-1361,1985
4) 三森経世:自己抗体測定法と自己抗原分析の進歩.日臨 68(増刊6):479-484,2010
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