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今月の表紙 代表的疾患のマクロ・ミクロ像 非腫瘍・6
水頭症のマクロ・ミクロ像
著者: 小松明男1 坂本穆彦2
所属機関: 1東京都保健医療公社多摩南部地域病院検査科 2杏林大学医学部付属病院病理部
ページ範囲:P.528 - P.529
文献購入ページに移動水頭症は小児にも成人にも発生する.小児ではCSF循環経路の閉塞が認められる非交通性のものが多い.また奇形によるものが多い.代表的な疾患としては,小脳扁桃の大孔への陥入が原因で大槽(cistern magna)が閉塞されるArnold-Chiari奇形,およびMagendie孔とLuschka孔の閉塞により第4脳室が囊状に拡張するDandy-Walker症候群などが挙げられる.頭囲の拡大は,乳幼児でしばしばみられる.拡大の有無は水頭症の発症時期によって異なる.頭蓋骨の縫合が未完成な段階,すなわち乳幼児では,拡大がみられることがある.しかし縫合が完成する幼児期以降では頭囲の拡大はみられない.
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