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文献詳細

雑誌文献

臨床検査56巻13号

2012年12月発行

文献概要

今月の主題 アルコール依存症 巻頭言

アルコール依存

著者: 杠岳文1

所属機関: 1国立病院機構肥前精神医療センター

ページ範囲:P.1413 - P.1414

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 アルコールと人のかかわりは長く深い.人類がアルコール飲料を製造した記録は,紀元前のメソポタミア文明,エジプト文明,古代中国にさかのぼる.須佐之男命(スサノオノミコト)は八岐大蛇(ヤマタノオロチ)に強い酒を酒桶に満たして飲ませ,酔って寝たところで退治したというのは,よく知られた古事記の神話で,わが国にも神代から酒があったことになる.

 宗教とアルコールのかかわりも深く,人々は神々の怒りによって起こる地震,火山噴火,台風などの天変地異を鎮めるために酒を供えた.“お神酒”は身を清め神との一体感を高める飲み物とされる.こうした宗教的な意味付けが飲酒文化の形成に大きな影響を与えてきたことは否めない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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