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シリーズ-標準化の国際動向,日本の動き・12
JCCLS創設の意図と実績ならびに今後の展望
著者: 河合忠12 種村守親3
所属機関: 1国際臨床病理センター 2ISO/TC212国内検討委員会 3JCCLS事務局
ページ範囲:P.1494 - P.1497
文献購入ページに移動日本臨床検査標準協議会(Japanese Committee for Clinical Laboratory Standards;JCCLS)は,1967年に設立された米国臨床検査標準委員会〔National Committee for Clinical Laboratory Standards;NCCLS,現臨床検査標準協会(Clinical and Laboratory Standards Institute;CLSI)〕や欧州における臨床検査標準化の動向を踏まえ,日本における臨床検査の標準化と質的改善を目的として,1985年,日本臨床病理学会(現日本臨床検査医学会)の呼び掛けにより関連学会,協会団体,官公庁および企業などの協力を得て任意団体として発足した.その後2005年,JCCLSは,日本における臨床検査の標準化を標榜し推進する唯一の機関が満たすべき社会的責務を認識のうえ,特定非営利活動法人(NPO)として法人格を取得した.
そう設以来25年余,JCCLSは,わが国における臨床検査標準化を推進するため,標準物質や基準測定法などの基盤整備,臨床検査にかかわる各種のガイドラインの発行や教育活動を行っている.また,CLSI(旧NCCLS)や国際標準化機構(International Organization for Standardization;ISO),臨床検査医学におけるトレーサビリティ合同委員会(Joint Committee on Traceability in Laboratory Medicine;JCTLM),などと連携して国際標準化に積極的に参画している.特に,CLSIが作成した指針文書などの国内普及に貢献し,2012年にはCLSIよりExcellence in Member Organization Leadership Awardを受賞している.
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